■日産版A110や、ロータスのプラットフォーム採用後継モデルの可能性も
ルノーの子会社ブランド「アルピーヌ」が販売するミッドシップ・ライトウェイト2ドアスポーツ「A110」の開発車両をカメラが初めて捉えました。
新型A110は、初代「A110」から40年経過した2017年のジュネーブモーターショーで復活を遂げると同時に、アルピーヌブランドとしては、1991年の「A610」以来となる新型モデルとして話題となりました。
パワートレインに1.8リットル直列4気筒ターボチャージャーエンジンを搭載、最高出力252ps・最大トルク320Nmを発揮し、7速デュアルクラッチトランスミッションに接続されています。
動力性能では、0-100km/h加速4.5秒、最高速度250km/h(電子制御)のパフォーマンスを持ちますが、最高出力292psまでアップグレードされたバージョンも選択可能で、その場合は0-100km/h加速4.4秒、最高速度260km/hまで向上します。
ニュルブルクリンク付近で捉えたプロトタイプは、ボディ前後をカモフラージュしていることからフェイスリフトと見るのが順当です。
しかし、アルピーヌがフェイスリフトの開発車両をわざわざドイツに持ち込みでテストしていることや、発売から5年という中途半端なタイミング、ホイールを除いてエクステリアのデザインに変更はないなど、いくつか疑問が残ります。
わずかな可能性として、ロータスの「エレクトリック・スポーツカー・アーキテクチャ」を採用するA110後継モデルや、日産版A110と噂される新型ミッドシップなどのテストミュールの可能性も残されているといっていいいでしょう。
日産版A110の登場は2018年ごろから噂されています。A110はルノー日産アライアンスが開発したユニットを搭載しており、発売の可能性は十分あると思われます。
日産のミッドシップ・スポーツといえば、1987年に公開されたコンセプトカー「MID4 II」を思い出します。最高出力330馬力のV型6気筒DOOHCツインターボ+インタークーラーを搭載する4WDスポーツは、その流麗なスタイリングと相まって多くのスポーツカーファンの心を惹きつけました。しかし高性能ゆえに高価格化は避けられず市販化は見送られており、日産ミッドシップ・スポーツの夢が30年以上の時を越えて叶えられることに期待せずにはいられません。
一方、ロータスと共同開発となるA110後継EVの場合、登場は2024年以降となっており、まだまだ時間がかかりそうです。この謎のプロトタイプの新情報が入り次第、お伝えしていきます。