レーダー探知機も無反応!警察のスピード違反取り締まりシステム「レーザーパトカー」の対処法とは!?

■違反確認後、追尾されてその場でキップを切られる!

屋根の上の赤色灯の間にレーザー式の速度測定ユニットを搭載したパトカー、通称「レーザーパト」。北海道や東北から配備が始まりましたが、いまや全国に増殖している模様。なんとコレ、従来のレーダー探知機では発見不能の最新システムなのです。

レーザーパトの頭上に設置されたレーザー計測装置「LSM-100」は、レーザースキャンセンサーによって速度を測定するだけではなく、オービスと同じくCCDカメラも搭載。だから我々が気が付いた時には計測と撮影は完了……。

ただし、レーザーパトもオービスのように後日警察から呼び出しの通知が来るのかというと、実はそうではありません。レーザーパトは速度違反を確認した後すぐに追尾を始め、その場で取締を実施。たとえ赤切符以上の速度超過であっても、従来通り、追いかけて切符を切っているようです。

物陰に隠れているレーザーパト。対向車線側からやってくる車両を取り締まっています
物陰に隠れているレーザーパト。対向車線側からやってくる車両を取り締まっています

この写真は、レーザーパトが走行車両の速度超過を取り締まっている様子をおさめたもの。取締対象となっているのは、なんとレーザーパトから見て後方、こちらから見ると対向車線側を走る車両なのです。

レーザーパトはたくみにボディを物陰にかくしつつ、レーザー計測と撮影を実行。こちらからは丸見えな上に、路肩に対向する形で止まっているのでちょっとビックリですが、対向車は真横までこないとわからない状況。そして、違反車が来れば、そのまま追尾開始&御用! という恐怖の段取りです。

●レーザーパトへの対処法

取締を行なっているレーザーパト
従来のレーダー探知機ではレーザーパトカーを検知できません

神出鬼没であり、固定式オービスのように事前に警告板があるわけではなく、従来のレーダー探知機も無効。さらに今回のように物陰に隠れられちゃったら、ぶっちゃけ「対処法などない」というのが正直なところ……と言ったら元も子もないので、セーフティドライブのために、最低限の注意ポイントを挙げておきましょう。

●注意ポイント

1. 常に前車の挙動に目を光らせること。前車がブレーキを踏んだら、当たり前ながら迷わず減速!
2. 単独走行時は特に危険。一般的なネズミ捕りよりもかなり距離の離れた地点から、しかも窓越しの視認になるので、複数のクルマが走っている時よりも断然、狙われやすいのです
3.レーザーによる速度測定の精度は、まだ警察内部でも評価が定まっていないといわれています。下手すれば誤測定で捕まる可能性もあるのです(これはネズミ捕りでも同じ)。ただ、「そんなに出していない」という言い訳は通用しないので、できればドライブレコーダーを装備しましょう。いざとなれば画像から速度を割り出すことも可能なのです。

わかりにくいかもしれませんが、右側にレーザースキャンセンサー、左側に撮影用のカメラが収められています
わかりにくいかもしれませんが、右側にレーザースキャンセンサー、左側に撮影用のカメラが収められています

というわけで、このレーザーパト、何も北海道だけの話ではありません。沖縄、熊本、静岡、岩手、そして佐賀にも導入されているというし、なにしろレーダーパトと違い、警察官が無線免許を所持していなくても取り扱えるのです。せっかくの楽しいドライブを台無しにしないように、皆様くれぐれも安全運転でご用心を。

(文と写真:HOODRIDEZ)

※2021年9月21日の記事を2023年3月15日に再編集しました。

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