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■5速ミッションと燃費向上の新エンジン採用で、新「大猿」は航続距離390km以上!?
ホンダの「モンキー125」に、燃費性能を向上させた新エンジンや5速ミッションなどを搭載した新型が登場しました。
1960年代に一世を風靡したレジャーバイクと呼ばれるジャンルに属するこのモデルは、根強いファンから「大猿」の愛称で親しまれている原付二種モデル。
新型は、より力強い走りを実現しながらも航続距離は390km超え! さらに長距離ツーリングなどが可能となりました。
●123cc・空冷単気筒エンジンを搭載
モンキー125は、1967年に発売された50ccの「モンキーZ50M」をイメージした原付二種バイクです。
初代のモンキーは、元々は1964年から海外で販売されていた「CZ100」の国内仕様版でした。
大きな特徴は「クルマに積んで出かけられる」こと。折りたたみ式のハンドルや、横倒しになっても燃料が漏れないタンクやキャブレターなどを採用していました。
また、おしゃれなチェック柄のシートは高さ調整が可能で、よりクルマへの積載をやりやすくしていました。
小柄でかわいらしいそのフォルムは、当時の若い世代を中心に大きな人気を呼び、クルマに積める「レジャーバイク」というジャンルを確立。その高い人気ぶりにより、マッチョなスタイルの「ゴリラ」(1978年発売)、スポーツバイク風の「モンキーR」(1987年発売)など、数々の派生機種も生まれています。
その後継機種となるモンキー125は、2018年に登場。初代モデル以来、連綿と引き継がれている「シンプル」「コンパクト」「愛らしさ」などの不変的な魅力を踏襲しつつ、車体を大型化。
前述したように、昔からのファンには、元祖モデルより大柄という意味で、「大猿」と呼ばれ親しまれてます。
エンジンには同じ原付二種のスポーツモデル「グロム」と同じ123cc・空冷4ストローク単気筒を搭載。剛性感のある倒立フロントフォークや、クッション性に優れたシートを採用するなどにより、快適な乗り心地としなやかさを兼ね備えた操作感などを実現します。
さらに、燃費性能と力強さを両立したエンジン特性などにより、街乗りからツーリングまで幅広いシーンで走りが楽しめるモデルです。
●より直線で車速が伸びる!?
新型は、前述の通り新エンジンを搭載しました。排気量や気筒数は同じですが、ロングストローク化と圧縮比を高めることで、最新の「平成32年(令和2年)排出ガス規制」に適合させています。
最高出力9.4psや最大トルク1.1kgf-mも従来モデルと同じですが、大きく違うのが燃費性能です。
従来モデルはWLTCモードで67.1km/Lだったのに対し、新型は70.0km/Lにアップ。モンキー125の燃料タンク容量は5.6Lですから、計算上でいえば、1回の給油で390kmを超える巡航距離を誇ることになります。
また、新型では、トランスミッションを4速から5速に変更。よりスポーティで、直線で車速が伸びる走りが予想できます。
ほかにも、足まわりには、フロントブレーキ1チャンネルABSを標準装備。急減速などによる前輪のロックを抑制し、制動時の安心感に寄与します。
カラーバリエーションは、従来モデルと同様で、情熱的で鮮やかな「パールネビュラレッド」と、爽やかな印象の「パールグリッターリングブルー」、精悍で落ち着いた印象の「パールシャイニングブラック」といった全3色を用意。
価格(税込)は44万円で、9月27日から発売です。
(文:平塚直樹)