■5.2リットルV型12気筒で700psを発揮か
アストンマーティンは、2ドアスポーツカー「ヴァンテージ」のホットバージョンを開発していると思われていましたが、そのプロトタイプをカメラが初めて捉えました。
初代ヴァンテージは1977年に登場、1989年には生産終了となりましたが、1993年に復活、1999年に再び途絶えた後、2005年に3代目が誕生しました。
そして2007年には初のV型12気筒エンジンを搭載した「V12 ヴァンテージ RS」コンセプトを発表。2009年に究極のヴァンテージとして発売され、それまでのV8モデルよりワイド化、カーボンファイバーを多用することにより大幅な軽量化が図られたスーパーヴァンテージとなりました。
4代目となる現行型は2018年に登場、4.7リットルV型8気筒に代わり、メルセデスAMG製の4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載、最高出力は510psを発揮します。
同社のV12といえば、2020年に「V12 スピードスター」が発表されていますが、ヴァンテージ現行型にはラインアップされていません。
カメラマンからの報告によると、ニュルで捉えたプロトタイプはV8エンジンの音ではなく、ボンネットの下にはV12パワープラントが収まっている可能性が高いといいます。
プロトタイプは、ボンネットの先端に沿って開口部があるV字型のカバーを装着、それは様々な吸気口や通気口を備える新しいパネルが下にあることを示しています。その下には鋭いエッジの輪郭、外側にはブレーキの冷却を高める新設計のインテークが追加されているのも確認できます。
サイドでは、リアフェンダーフレアを装備、後部ではセンターにデュアルエキゾーストパイプをインストールし、その両側にはクワッドディフューザーを装備しています。
ヴァンテージV12 RSのパワートレインは、最高出力700ps・最大トルク752Nmを発揮する5.2リットルV型12気筒エンジンをV12スピードスターから流用、異なるチューニングが施されると予想されます。
アストンマーティンは、2022年にMTを排除したヴァンテージ改良モデルを発売予定で、シリーズのパフォーマンスフラッグシップを導入するには最適のタイミングと言えそうです。