■クリーンなインパネと広くて開放感に富むキャビンが魅力
以前お伝えしたように、エクステリアは、クーペのような流麗なルーフラインをまとい、大人になった上質感も備えています。一方のインテリアは、シンプルでクリーンなデザイン、設計が施され、運転に集中できる空間に仕上げられています。
水平基調のダッシュボードやパンチングメタルが施されたエアコンの吹き出し口が特徴で、インパネ中央にセンターディスプレイが配され、その下側にエアコン用のダイヤルやスイッチが用意されています。
フロントピラーの影まで考慮したという、ノイズの少ないクリーンな印象が貫かれています。
視界の良さも印象的。ドアミラーをドアのアウターパネルに設置することで、フロントピラーとミラーの間に隙 間が設けられ、交差点などで歩行者を視認しやすく、また、ベルトラインとフロントフェンダーの視界の連続性を高めることで、自車の状態がより把握しやすくなっています。
さらに、ドライバーの視界に入りやすいツイーターがフロントピラーと一体化され、すっきりとした斜め前の視界が確保されています。
水平視野角は、先代よりも2度広がり、87度を確保。さらに、斜め後方の視界も考慮されていて、リヤのクォーターウインドウが新たに用意された6ライトキャビンを採用。サイドウインドウの下端を低く設定し、センターピラーをすっきりした見え方とすることで、視界の良さが特徴となっています。
ディテールでは、センターコンソールの配置と加飾に工夫が凝らされています。2つのドリンクホルダーがシフトレバーと並列に配置され、使いやすさとワイドコンソールによる上質感が高められています。
さらに、センターコンソールには、ドリル加工の高精細な金型が採用され、精緻な柄と艶やかな黒を表現する「ヘリンボーンブラック」加飾が新たに採用されています。
指紋や傷が目立ちにい利点もあり、高いデザイン性と機能性が両立されています。 先述のエアコン用スイッチは、ダイヤルスイッチを採用。こちらは、大きさ、操作荷重、クリック感などが吟味され、指先に適度な刺激を返すことで、心地よい操作感になっています。
加えて、細かな凹凸のローレット加飾が施され、プラチナクロームメッ キにより、触感や視認性を向上。風向きの調整は、新構造のアウトレットノブを使います。上下と左右をワンアクションで調整でき、風向きもひと目でわかる設計になっています。
シートは、グレードに合わせて2タイプのコンビシートが開発されています。「ウルトラスエード」を採用する「EX」のコンビシートは、ショルダー部にゆとりがある形状で、快適性と上質感を備えています。
「LX」は、ファブリックのコンビシートで、ショルダー部をすっきりとした形状にし、メイン部にストライプアクセントが配置され、カジュアルなムードが演出されています。また、シートフレームには、同社最新の「ボディースタビライジングシート」が採用され、デザイン性と機能性を高い次元で両立。
キャビンは、前後席の広さや快適性はもちろん、ホンダらしい開放感や視界の良さが確保されていて、ミニバンやSUVなどからの乗り替えでも窮屈さを抱かずにすみます。
(文:塚田 勝弘/写真:前田 惠介)