車線変更は車両通行帯が白破線だと変更可、黄色線は不可。では白実線は?【今さら聞けない交通ルール】

■車線変更しちゃダメなのはどの表示?

道路には車両通行帯を決めるラインが引かれています
道路には車両通行帯を決めるラインが引かれています

片側2車線以上ある道路で、同じ方向に走るクルマとの間に引かれているライン。車両通行帯(走行レーン)を定める道路標示です。このラインには、白い破線に、白い実線、黄色い実線など、いろいろな種類がありますが、その意味を憶えているでしょうか?

しばらく乗らないと、おぼつかなくなってしまう交通ルール。大丈夫なつもりでも、ふとした時に「アレ、どうだったかな」と思うのも本音。いまいちど、確認をしていきましょう。

なんと白い線は破線も実線も同じ意味!
なんと白い線は破線も実線も同じ意味!

【車両通行帯】
白い破線:車線変更可・追い越し可
白い実線:車線変更可・追い越し可
黄色い実線:車線変更禁止

あれれ、白いラインは、破線でも実線でも、意味が同じなのでしょうか。

そうです。走行レーンの間の白いラインはセンターラインと異なり、破線でも実線でも同じ意味なのです。

たとえば、片側2車線以上ある道路で進行方向が同じ走行レーンが白い実線で分けられていても、その間で車線変更しても追い越しをしても、かまわないことになります。

破線と実線、意味としてはまったく同じ。では白い実線が引かれているのはどのようなケースでしょうか。

交差点手前やカーブなど、車線をしっかり維持すべき場所に白実線が多いようです
交差点手前やカーブなど、車線をしっかり維持すべき場所に白実線が多いようです

よくみると、交差点の近くやカーブなどが多く、注意喚起のニュアンスが強いようです。

標識がなくとも追い越しが禁止されている箇所があるのでご注意を
標識がなくとも追い越しが禁止されている箇所があるのでご注意を

ちなみに、追い越し禁止については、以下のような「標識がなくとも禁止されている箇所」がありますから、気をつけましょう。

・道路の曲がり角の近く、上り坂の頂上付近、勾配の急な下り坂
・トンネル内(ただし、車両通行帯の設けられた道路以外)
・優先道路を除く交差点、踏切、横断歩道や、自転車横断帯と、その手前の30メートル以内

この追い越し禁止、「優先道路を除く交差点」とあるので、優先道路側がどうなっているかというのも興味を引きますが、そちらは黄色い実線となっていて、車線変更すら禁止ということもあるようです。

また、他車を追い越そうとしている前のクルマをさらに追い越す二重追い越しも禁止。さらに、「前のクルマが右折などのために右側へ進路を変えようとしているとき」、「道路の右側部分に入って追い越しをしようとする場合に、反対方向からのクルマや路面電車の進行を妨げるようなとき」、「前のクルマの進行を妨げなければ道路の左側部分に戻ることができないようなとき」も、追い越しは禁止とされています。

なお、「追い越し違反」となった場合、違反点数2点と反則金(普通車で9000円)が課せられます。

※2021年8月19日の記事を2023年2月22日に追記・再編集しました。

【関連記事】

・黄色いセンターラインでも追い越しができる場合があるってホント?【今さら聞けない交通ルール】
https://clicccar.com/2017/05/31/475245/

・同じ白線でも「センターライン」と「車両通行帯」で意味が違うって知ってますか?【今さら聞けない交通ルール】
https://clicccar.com/2018/09/26/633181/

・右折レーンはいつでもUターンしていいの?【2020年更新・今さら聞けない交通ルール】
https://clicccar.com/2017/05/30/476231/

この記事の著者

古川教夫 近影

古川教夫

1972年4月23日生。千葉県出身。茨城大学理学部地球科学科卒。幼稚園の大きな積み木でジープを作って乗っていた車好き。幌ジムニーで野外調査、九州の噴火の火山灰を房総で探して卒論を書き大学卒業。
ネカフェ店長兼サーバー管理業を経て、WEB担当として編プロ入社。車関連部署に移籍し、RX-7やレガシィ、ハイエース・キャピングカーなどの車種別専門誌を約20年担当。家族の介護をきっかけに起業。福祉車輌取扱士の資格を取得。現在は自動車メディアで編集・執筆のほか、WEBサイトのアンカー業務を生業とする。
続きを見る
閉じる