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■23日開幕のオリンピック、なぜ19日から交通規制?
●1000円上乗せの首都高は?
東京オリンピック対応の交通対応が7月19日から始まっている。本来なら外国からのお客さんが押し寄せ、国内観戦者も全国から集まってくるための対策だったのだろうけれど、そもそもオリンピックは23日開幕。なぜ19日から交通の流れを阻害しようとしているのか理解に苦しむ。例えば1000円上乗せの首都高、オリンピック関係者など”ほぼ”通行していないと思う。
果たしてどんなことが起きているか? まず首都高。下の動画は4連休に入る前日の7月21日の11時。常識的に考えたら通常の金曜日以上に交通量多いはず。特に中央道と直結している4号線の上りは混雑する。なのにガ~ラガラ! 渋滞表示情報を見ても流れの悪い箇所が3つくらいあるのみ。赤表示の渋滞ゼロ! 1000円を「特急料金」と覚悟すれば素らしく快適だ(笑)。
けれど1000円払うことに納得しない皆さんは一般道を選ぶ傾向。特に酷い渋滞となっているのが、東京へ入っていく首都高沿いの一般道。東京に向かったクルマが首都高の手前で高速道路を降りるため、結果的に大渋滞してしまう。いつもなら10分で通過出来る区間に2時間掛かったというケースも続出している。この傾向、1000円上乗せ期間中はずっと続くと思う。
●交通量に応じた見直し検討すらなし!
驚くべきことに1000円上乗せ、見直すつもりは皆無らしい。交通量が思ったより少ないから現在6時~22時までになっている上乗せを7時~20時までにしようという話無し! オリンピックで問題無かったらパラリンピックはやらない、みたいな検討すらしていないようだ。前述の通りお金持ちはガラガラの首都高を走れ、不慣れな人は下のような表示を見落す。
首都高速の入り口は共通表示になっているが、解りにくいったらない。「マイカー等千円上乗せ」。他は判別しやすい数字なのに1000円だけ小文字の漢字ですよ。悪意すら感じる。東名道や中央道からうっかり入って「おっと間違えた」と1区間で降りたって1300円取られちゃう。酷い話だ。ちなみにオリンピック会場は湾岸地域に集中しており、首都高など使う必要無し。
●もはやイヤがらせに近い車線閉鎖規制も!?
実はもっと腹立たしい話がある。事前に発表されていなかったのだけれど、東京に入っていく高速道路で規制を掛けているのだった。例えば常磐道上りの場合、21日の夕方は三郷料金所をアタマに常時10km以上(通過に1時間)渋滞している。理由は追い越し車線を閉鎖し、ETCゲートを2つしか開けていないから。ここまでくるとイヤがらせに近い。経済活動の足を引っ張るのみ。
そんな中、4連休の渋滞が始まった。上は22日朝。首都高ガラガラ。政府の新型コロナ無策で絶望した東京脱出組で大渋滞してます。皆さんが東京に戻ってくる時間帯で常磐道のような意味の無いイヤがらせの車線規制やETCゲート規制を行っていたら、恐ろしい渋滞になることだろう。可及的速やかに見直して欲しいと思うけれど、残念ながらほとんど期待出来ないかもしれません。
(著者国沢光宏)