■国産初の旅客機YS-11初飛行
1962(昭和37)年7月11日、国産旅客機「YS-11」が完成し、初飛行に成功しました。製造したのは、1959年に創業した官民共同会社の日本航空機製造です。戦前の飛行機製造を担った新三菱重工(現、三菱重工)、川崎航空機(現、川崎重工)、富士重工(現、スバル)などから優秀な技術者が集められて設立されました。その後50年以上の長きにわたり国内外の旅客機や自衛隊機として活躍しましたが、2021年3月17日自衛隊の飛行点検機であったYS-11FCが最後のフライトとなり、歴史の幕を下ろしました。
また今日7月11日は、「世界人口デー」です。1987年のこの日、世界の人口が50億人を突破したことで制定されました。50億人目となったのは、クロアチアの男の子マティー君でした。どうやってカウントしたのでしょうか? ちなみに現在の世界人口は約78億人、2050年には100億人を突破するそうです。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
●CVCCエンジン搭載のホンダ・シビック発表
1972年(昭和47)年7月11日、ホンダが初代シビックを発表、翌日から発売が始まりました。シビックは、当時世界一厳しかった排ガス規制(通称:マスキー法)に世界で初めて適合したCVCCエンジンで有名ですが、実はCVCC 1.5Lエンジンを搭載したシビックが登場したのは翌年1973年の12月でした。
シビックは、当初から世界市場(特に米国市場)で販売することを前提に開発されたコンパクトカーです。2ドアファストバックながら、前後のホイールベースを長くして室内空間を確保した合理的な構造を採用。発売当初のパワートレインは1.2L OHCエンジンと4MTの組み合わせ。駆動方式はエンジン横置きFFでした。ハイパワーエンジンではありませんが、車重が600kgと軽量なので低燃費と小気味よい走りを両立させていました。
そして世界を驚かせたのが、1973年に登場したCVCC 1.5Lエンジンです。CVCC(複合過流調速燃焼方式)は、副燃焼室からの噴流によって燃焼を活性化させてクリーンな排ガス性能を達成する画期的な燃焼方式です。CVCCの登場が、ホンダの技術力とシビックの商品力の高さを世界中に知らしめ、シビックの人気が一気に加速しました。
シビックは、その後も長きにわたりコンパクトカーの中核を担うモデルとして人気を博しますが、2001年、フィットにその座を譲ります。自動車後進国であった日本が、排ガスと燃費技術で米国を追い越した象徴的なモデル、日本の自動車史を大きく変えたモデルのひとつですね。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)