■新開発の高弾性ゴムや新素材の「スリムベルト」を採用
2021年6月30日、ミシュラン史上最高の低燃費を謳う「MICHELIN e・PRIMACY(ミシュラン イー プライマシー)」がオンラインで発表されました。同年8月3日から順次発売されます。
発売サイズは、15インチから20インチの計27サイズとなっています。価格はオープンプライス。
クルマの電動化を含めた「CASE」や「SDGs」といったキーワードが頻繁に取り上げられています。ミシュランでは、タイヤにもCO2排出削減やリサイクルなど、サステナビリティの追求が不可欠としていて、電動化車両が普及する中、さらにその役割が重要になるとしています。
「MICHELIN e・PRIMACY」は、「MICHELIN PRIMACY」シリーズに加わる新しいタイヤです。
プレミアムコンフォートタイヤに要求される高い静粛性や快適な乗り心地、ドライやウェット路面での安全性はもちろん、「史上最高の低燃費」が追求された高い環境性能が特徴です。
ミシュランらしいのが、タイヤの摩耗が進行しても性能の急激な劣化を抑制する性能維持力、優れた耐摩耗性を備えているという点。初めて履いた時から履き替えるまで、長期間、高い安全性と環境性能を発揮するそうです。
こうした特色により、ユーザーは原材料使用量や廃棄タイヤの抑制、CO2排出量の削減などに寄与できます。
採用される技術をチェックすると、まず、「エナジー パッシブ コンパウンド」と呼ばれる技術が投入されています。
新開発の高弾性ゴムによりシリカとのカップリング材を改善。ゴムの変形によるエネルギーロスを抑えることで、転がり抵抗値低減を実現するものです。スチールベルトに強度と軽さを併せ持つ新素材である「スリムベルト」の採用もトピックス。
このスリムベルトにより、耐久性を犠牲にすることなく内部構造の薄型化を達成し、省燃費性能に欠かせない転がり抵抗が低減されます。
また、静粛性の向上に寄与する「サイレント リブテクノロジー」で、接地面において接地している部分と溝部分の比率が常に一定になるように設計されています。これにより、タイヤパターンから発する音圧を一定にすることが可能になり、優れた静粛性を確保できるそう。
耐摩耗性に貢献するのが、「マックスタッチ コンストラクション」。内部構造の適正化により、トレッド面のより均一な接地圧分布を実現。これにより加速時やブレーキング時、コーナリング時などで接地面が安定し、偏摩耗を抑制できるそうです。さらに、「U字グルーブ」により高いウェット性能が確保されます。
U字型の主溝により摩耗末期でも排水性能が確保され、摩耗による急激な排水性能の低下を防ぎ、長期にわたり安全性を担保します。
(塚田 勝弘)