ジープ・コンパス4WDは重厚感のある走りが魅力。キャンプやウインタースポーツにもおすすめ!

■マイナーチェンジでも2.4Lマルチエアエンジンは変更なし

2021年6月にマイナーチェンジを受けたジープコンパスは、全長4425×全幅1875×全高1660mmというCセグメント級のサイズで、「マルチエア」と呼ばれる2.4Lの直列4気筒16バルブエンジンが搭載され、FFは6AT、オンデマンド式の4WDには9速ATが組み合わされています。

ジープ・コンパス
マイナーチェンジを受けたジープ・コンパスの走り

ダウンサイジングが当たり前になっている中、比較的排気量は大きめ。今回の改良でパワートレーンに変更はなく、最高出力175PS/6400rpm、最大トルク229Nm/3900rpmというスペックは改良前と変わっていません。試乗したのは、最上級グレードであり4WDの「Limited(リミテッド)」。

ジープ・コンパス
4WDは、100kgを超える重量差もありFFモデルよりも重厚感のある走りが味わえる

車両重量は1600kgちょうどで、1490kgのFFと比べると110kg重くなっています。改良前に乗ったことのあるFFモデルと比べると、重量が重いこともあり、いい意味での重厚感があります。一方でトルク感、パワー不足を抱かせるシーンはほとんどなく、高速道路に入ってもスムーズな加速感が得られるのは、9速ATの恩恵もあります。

最新のガソリンエンジンと比べると、エンジンの回転フィールはやや荒く感じられ、音・振動面も少し気になるところ。また、重厚感のある乗り心地である一方で、低速域から高速域まで少し跳ねるような乗り味も同時に伝わってきます。

ジープ・コンパス
試乗車はブリヂストン・トランザT001を履く。「Limited」のサイズは225/55R18

とはいえ、ドイツやフランスなどの欧州SUVと比べても、洗練度でそれほど譲るわけではありません。

美点はハンドリングの良さ。街中からコーナーが続く首都高速まで、クルマの挙動が掴みやすく、ステアリングに伝わってくる手応え感もはっきりしていて、信頼がおけるコーナーワークを披露してくれます。

アダプティブクルーズコントロール、車線維持機能を作動させると、ステアリングの介入ぶり(ステアリングにアシストトルクが加わる)が明確に伝わってきます。こうしたクルマの動きが明確に伝わってくるのは、ロングドライブや長く付き合うほど、オーナーは信頼感を覚えそうです。

ジープ・コンパス
ジープ・コンパス「Limited」のラゲッジスペース

試乗車の「Limited」には、カーゴルームカバー、カーゴタイダウンフック、コートフック、リバーシブルカーゴフロアなどが標準装備されるほか、「4:2:4」分割可倒式リヤシート(他グレードは6:4分割可倒式)が標準装備になり、日常使いからキャンプやウインタースポーツなどの趣味に最適な仕様になっています。

(文:塚田 勝弘/写真:小林 和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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