■存在感なし
今日、彼女とのデートで乗っているクルマは、トヨタ・アルファード。大人気の大型ミニバンだ。立派なスタイル、そして広くて豪華で快適な室内はさすがだなと思う。
「なんだかエンジンがついていないみたい。だって、エンジンの音がしないし、滑らかに走るから」
彼女と一緒にいると、ときどき、彼女の感覚の鋭さに驚くことがある。なぜなら、そんな彼女の指摘が的を射ているからだ。
アルファードには排気量2.5Lの直列4気筒エンジン、排気量3.5LのV型6気筒エンジン、そして排気量2.5Lの直列4気筒にモーターを組み合わせたハイブリッドがある。
そのなかで、いま乗っているのはハイブリッド。HTSIIと呼ぶトヨタのハイブリッドは、バッテリーに電気がたまっている状態だと低速域はエンジンを止めたまま走る。だから街中では停止中から発進、そして加速までエンジンがかからないから、エンジンの存在を感じさせないのだ。
●ハイブリッドもいいけれど
「とっても静か。振動も無いから快適だね」という彼女の感想は、この乗り味を知る多くの人に共感してもらえるだろう。
ハイブリッドカーの魅力は燃費の差と言われることが多い。それはもちろん正しいけれど、実は低速域での音の静かさやエンジン振動のなさが生み出す快適性も、ハイブリッドのメリットだと思う。
ただ、運転好きのボクとしてはV6エンジンも捨てがたい。滑らかな感触や回転上昇時の吹け上りの爽快感、そして高回転域の盛り上がりなど官能性能が素晴らしく、色気がたっぷりだからだ。
どうせなら、少しくらい燃費が悪くても(お金がかかっても)、色っぽいほうがいいと思うのはボクだけだろうか。クルマだけじゃなく、いろいろとね。(おしまい)