■なかなかの高級車
トヨタ・クラウンと言えば、昔は高級車の代名詞的な存在で誰もが憧れたセダンだった。「いつかはクラウン」という名キャッチがあったくらいだから。
そんな「憧れのクルマ」だったクラウンは、昔は驚くくらい販売台数も多かったのだとか。
最近はそんなクラウンが売れないと聞くけれど、そのかわりに売れているといっていいのが、このアルファードだ。国産ミニバン界の頂点に立つサイズと高級な仕立てで、価格帯は359万7000円から761万9000円。なかなかの高級車だ。
そんなアルファードは、かつてのクラウンのような存在と考えるとわかりやすいのかもしれない。
アルファードは「ミニバン」でクラウンは「セダン」とジャンルは違うけれど、ファミリーカーの中心がセダンからミニバンへ移ったことを考えれば、しっくりくる。
■クラウンでは味わえない
かつてのサラリーマンが出世して偉くなった象徴としてクラウンに憧れたように、いまはちょっとリッチで幸せなファミリーの象徴として、豪華で高級感があって存在感の大きなアルファードを選ぶのはなんだかわかるような気がする。
「難し顔をして何を考えているの? 次は後ろに乗ってみていいかな。電動でビックリするくらい倒れて、オットマンも出てくるし、なんだか歯医者さんのイスみたいだね。寝心地もよさそう。」
どうやら彼女はアルファードを気に入ったみたい。
この広さはクラウンでは味わえないから、おもてなし度としてはクラウンよりもアルファードのほうが上なのかもね。
いいのさ、彼女の幸せそうな笑顔が見られるのならなんだって。(つづく)