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■まさかの際の証拠を残すためバイクでも搭載が進む
●バイク用ドラレコは防水性と防塵性が重要
万一の事故に備えて、またあおり運転など無謀な運転の防御策として、最近多くのクルマがドライブレコーダーを装着しています。同様の理由で、まだ数は少ないもののドラレコを装着しているバイクが増えています。
バイクで使うドライブレコーダーについて、解説していきます。
●ドライブレコーダーの役割
ここ数年、ドライブレコーダーの画像が、事故やあおり運転を受けた場合の証拠として有効との判断から、ドラレコの普及が急速に進んでいます。ニュースで流れるあおり運転の衝撃的なドラレコ画像がドライバーに強烈な印象を与え、普及を後押ししているようです。
バイクでは、事故が起きた場合に転倒リスクがあるので、クルマよりも大きな事故になる可能性が高くなります。そのため、本来はバイクこそドラレコを装着すべきかもしれませんが、クルマに比べて走行頻度や長距離走行の頻度が低いため、コスパの関係で今のところ装着は限定的です。
●バイク用ドラレコの特徴
バイク用のドラレコは、車室内にセットするクルマ用に対して、直接外気に晒されるので高い防水性と防塵性が要求されます。
防水・防塵性能を表す指標として、「IPコード」があります。例えばIP46と表されれば、防塵レベルが4、防水レベルが6であることを示します。防塵レベルは最高が6、防水レベルは最高が8であり、バイク用ドラレコではIP55以上が望ましいといわれています。ちなみに数値が0なら確認試験がされてない、xなら記載省略を意味します。
●ドラレコの種類
ドラレコには、以下のような種類があるので、用途やバイクの種類などに合わせて選択する必要があります。
・前方撮影と前後撮影
前方撮影だけでは、後ろからの衝突や後方からのあおり運転には対応できません。価格は上がりますが、前後にカメラを配置するタイプが安心です。
・一体型と分離型
一体型は本体にカメラが付いているタイプで、脱着が容易なためヘルメットにも装着可能です。本体とカメラが別体の分離型は、簡単に脱着できませんが、カメラをどこにでも配置できるメリットがあり、上記の前後撮影タイプはほぼ分離型です。
・車載バッテリ式と内蔵バッテリ式
車載バッテリ式は、エンジンがかかっていればバッテリ切れの心配がないのがメリットですが、配線作業が必要です。一方の内蔵バッテリ式は、配線の手間がなく設置の自由度が高いのがメリットですが、バッテリ容量に限りがあるので長時間の連続使用に向いていません。
・GPS搭載
GPS機能が付いていれば、日付や走行場所、事故の際の速度が記録されます。
●設置場所
一般的には、以下の3つの場所に設置します。
・ヘルメット
ドラレコをヘルメットに装着するので、カメラがぶれやすい、脱落に注意しなければいけないといった問題はありますが、最も簡単な方法です。また、ライダーと同じ目線の画像が撮影できます。
・ハンドル
ハンドル周りはマウントステーが付けやすく電源供給も簡単です。操作や確認もしやすいですが、ドラレコが目立ちやすくハンドル周りがスッキリしないのが欠点です。
・カウルなど車体
基本的にカメラを独立して装着するので設置の自由度が高くなります。ただし、転倒時に壊れる危険性があるので装着場所に注意が必要です。
バイクにドラレコは贅沢では? と考えるライダーもいると思いますが、頻繁に運転したり長距離ツーリングが多いライダーは、泣き寝入りしないためにもドラレコ装着を検討してもよいのではないでしょうか。
(Mr.ソラン)