■オセアニアでも高く評価されている三菱の最新PHEV
三菱自動車は、インドネシアやタイなどの東南アジアをはじめ、オーストラリアやニュージーランドなどでも注力しています。
かつては、オーストラリアに工場を持っていて、JETROによると、オーストラリアでは新車販売で5位のシェアとなっています。また、ニュージーランドでも上位に入るなど、アセアン、中国、そしてオセアニアは重要な地域になっています。
このほど、三菱は、新型クロスオーバーSUVのエクリプス クロス(PHEVモデル)を6月1日にニュージーランドで発売し、7月にはオーストラリアで発売すると明らかにしました。
マイナーチェンジと同時に設定された新型エクリプス クロスのPHEVは、アウトランダーに続く2車種目のプラグインハイブリッドEV。ツインモーター4WD方式のプラグインハイブリッドシステムをアウトランダーPHEVから引き続き採用しながら、スポーティな制御に設定されています。
低速域から力強く、静かな走りが魅力の電動車ならではの走りはもちろん、「S-AWC」による意のままのハンドリング、高い操縦安定性を備えています。
さらに、満充電、満タンの状態であれば、V2H機器を経由して一般家庭の最大約10日分に相当する電力を供給することが可能(一般家庭での一日当たりの使用電力量を約10kWh/日として同社が算出)で、非常時の電力源になるほか、キャンプなどのアウトドアの電源としても使えます。
また、PHEVなので給油できれば発電できるのも美点。矢田部陽一郎副社長は、オセアニアへのエクリプス クロスPHEVの投入について、「ニュージーランドでは、アウトランダーPHEVの累計販売台数がPHEVとEVカテゴリーの中で同国最多になるなど、環境対応車が高く評価されています。
エクリプス クロスPHEVは、環境性能に加えて、軽快感のあるハンドリングで走りの魅力を高めています。すでに販売を開始している日本と欧州でも好評で、ニュージーランドとオーストラリアにも自信を持ってお届けいたします」とコメントしています。
なお、エクリプス クロスは、2017年秋に欧州で発売された三菱自動車の世界戦略車で、日米豪など世界100カ国以上に展開。累計販売台数は27万3000台(2021年4月末時点)に達しています。マイナーチェンジにも関わらず、エクステリアデザインが大きく変わった新型エクリプス クロスは、ガソリンエンジンモデルが2020年11月にオーストラリア、ニュージーランドで発売され、12月には日本でガソリンエンジンモデルとPHEVモデルが、2021年2月には欧州でPHEVモデルが発売されています。
(塚田勝弘)