■NHKがテレビ電波の試験を始める
1930(昭和5)年5月13日、NHKが日本初のテレビ公開実験を開始しました。しかし、研究は戦争によって中断、実験が再開したのは戦後で本放送が始まったのは1953年2月でした。同年8月には民放も始まり、街頭や駅に設置されたテレビで多くの人がプロレスやボクシングに熱狂したそうです。この頃サラリーマンの月給3万円の時代にテレビは30万円程度と、まさに高嶺の花でした。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
今から71年前の1950年(昭和25)年5月13日、英国のシルバーストーンサーキットで史上初のF1世界選手権イギリスGPが開催されました。優勝したのは、ジョゼッペ・ファリーナが乗る「アルファロメオ158」でした。搭載エンジンは、1.5Lの8気筒DOHCスーパーチャージャー付エンジンで最高出力185PSを発揮したそうです。スーパーチャージャーは、結構古い技術なんですね。
また、1970(昭和45)年のこの日、マツダからロータリーエンジン搭載車「カペラ」が発売されました。カペラは、世界で初めてロータリーエンジンの量産化に成功したマツダ(当時は東洋工業)が進めたロータリーフルラインナップ戦略の第4弾です。
1964年のコスモスポーツを皮切りに、1968年に大衆車「ファミリア」、1969年に高級車「ルーチェ」、そしてファミリアとルーチェの間の中型車を狙ったのが、1970年にデビューしたカペラです。
「風のカペラ」というキャッチコピーのカペラは、ジェット機を意識したウェービングラインを取り入れながらロータリーの力強さをアピールするため、角型ヘッドライトや骨太のリアクォータ―ピラーを採用しました。
パワートレインは、最高出力120PSを発揮する12Aロータリーエンジンおよびガソリンエンジンと4速MTとの組み合わせ。ロータリー搭載モデルの最高速度は190km/h、同クラスの中で圧倒的な動力性能を誇りました。日本でも人気を博しましたが、カペラは高速のスムーズな加速性能が評価されて、特に米国で大ヒットしました。
カペラに続き1971年には、サバンナを発売してロータリーフルラインナップ戦略は大成功と思われましたが、突然逆風が吹き荒れました。それは、1973年に起こったオイルショックと厳しい排ガス規制(マスキー法)でした。特に燃費と排ガスが課題であったロータリーは、一般のガソリンエンジン以上の大打撃を受けて販売が一気に低迷してしまいました。
その後も、マツダはロータリーの燃費と排ガスを改良して「コスモAP」や「RX-7」などの名車を世に送り出しましたが、結局2000年を迎える頃には徐々に市場から消えてしまいました。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)