■日本のファンのために
「多く数えても年間で5万人くらいの、日本の人のためだけに作ったクルマです(先代は晩年に欧州など一部に海外展開もしたが新型は)。現時点では日本以外に展開する予定はありません。ボディサイズも日本の道で扱いやすいことが前提だし、日本におけるスバルのフラッグシップとしてスバル初となる新しい技術も積極的に搭載しました」。
スバルはそう説明しているらしい。
アメリカを主軸に考えたことでレガシィツーリングワゴンが日本向けとしては大きくなりすぎてしまったから、それにかわる日本ジャストのツーリングワゴンを提供しよう──レヴォーグの原点はそこにある。
“多く数えても5万人くらい”というのは、ひと月あたり4000台売れたとしても、年間で5万台弱にしかならないということ。
いくらスバルが規模の小さいメーカーとはいっても、年間5万台しか売れないとわかっているクルマを開発するのは大きな決断だ。はっきりいって効率は良くない。
だけど、スバルは「日本のファンのために」として日本のニーズに特化したクルマを作り、昨年フルモデルチェンジしたのだ。
■新しいインターフェース
「新しいよね。iPadをくっつけたみたい」。
彼女がそう表現するのは、インパネ中央のタッチパネルだ。11.6インチの縦長ディスプレイは常識外れのサイズで、スバルも思い切ったことをしたなと思う。
ついでに言えば、メーターも12.3インチの全面液晶になっていて、従来ながらのアナログメーター風の画面から地図を大きく表示する今どきのデジタル的なスタイルまで、好みに応じて切り替え可能。
こういう先進的なインターフェイスは間違いなく好みが分かれるだろうけれど、個人的には嫌いじゃない。むしろ、結構好きだ。(つづく)