■レガシィのこと
「これって、スバルのクルマだよね? パパも昔、スバルのクルマに乗っていたことがあるんだって」と彼女。
ボク:「それってどんなクルマなんだろう?」
彼女:「“レガシィのワゴン”って言ってたよ」
彼女の父親が乗っていたのは、おそらくレガシィツーリングワゴンだろう。日本におけるステーションワゴンの先駆けとして90年代に大ヒット。冬になるとそれでスキーに行くのが“お約束”だったらしい。
らしい……というのは、もちろんその当時のことをボクはよく知らないからだ。
ただ、荷物がたくさん積めること、4WDで雪道の安定感が抜群だったこと、そして高出力のターボエンジンで高速道路の走りが力強かったこと……はどこかの記事で読んだことがある。
いずれにせよ、スキーへ出かけるのには最高の相棒だったことは間違いなさそうだ。
●純粋なステーションワゴン
ボクの愛車であるレヴォーグは、そんなレガシィツーリングワゴンの後継車といっていいと思う。
レガシィというクルマ自体は今でもあるけれど、純粋なツーリングワゴンはもうない。ワゴンボディは「アウトバック」というSUVスタイルになってしまった。大きなタイヤを履いて、車高が高くて……それは雪道を走るにはいいけれど、ピュアなステーションワゴンとはちょっと違う。
それに、モデルチェンジのたびに車体が大型化して、今では日本で乗るには大きすぎるサイズになってしまった。
いっぽうレヴォーグは、SUVクロスオーバーではない純粋なステーションワゴンだ。20年前のレガシィツーリングワゴンと同じくらいのサイズだから扱いやすく、いっぽうで荷物はたっぷり積める。1.8Lターボエンジンは、速さ自慢というほどではないけれどパワーも申し分なくて運転が疲れない。
「このクルマに乗っていると、遠くまでドライブに行きたい気分になってくるね。どうしてだろう?」と彼女。
どうしてなんだろうね。その理由はボクが知りたいくらいだよ。でも、このクルマがすごく心地いいことは間違いないと思うな。(つづく)