今日は昭和の日。トヨタの初代イストが販売終了【今日は何の日?4月29日】

■米国で世界初の電車が走った!

4月29日は、「昭和の日」です。激動の日々を乗り越えて復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いを馳せる日です。筆者にとっては、4月29日は「天皇誕生日」のイメージが強いですが、1989(昭和64)年の昭和天皇崩御の後に「緑の日」となり、そして2005(平成17)年に「昭和の日」になりました。

また1861(嘉永4)年のこの日、米国ワシントン~メリーゴーランド州ボルティモア間の63kmを蓄電式の電車が開通しました。蓄電池でなく、現在のような送電方式の電車は1879年ドイツのジーメンスが博覧会に出品したのが最初でした。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

2016年(平成28)年の4月29日、トヨタの「イスト(ist)」が、14年間の歴史に幕を下ろし販売終了となりました。

1999年発売の初代ヴィッツ
1999年発売の初代ヴィッツ
2002年発売の初代イスト
2002年発売の初代イスト

2002(平成14)年にデビューした初代イストは、ヴィッツのプラットフォームを共有しながらも、ひと回り大きい1ランク上の上質な5ドアのハッチバックコンパクトカーでした。パワートレインは、VVT-i(可変バルブ機構)を採用した1.3Lおよび1.5LのDOHCエンンジンと4速ATの組み合わせで、優れた燃費性能と排ガス性能を達成しました。スタイリッシュな外観と余裕のある室内空間、割安な価格設定が人気となり、発売1ヶ月で約4万2000台の受注を獲得する大ヒットとなりました。

2007年発売の2代目イスト
2007年発売の2代目イスト

2007年には、2代目が登場。2代目も初代のコンセプトを踏襲しながら、全長は同じで3ナンバーサイズに全幅を拡大、タイヤが大きく張り出したフェンダーが躍動感を演出していました。しかし、3ナンバー化によって価格が上がったためか、2代目の販売は初代に比べて大きく低迷しました。

そして2016年のこの日、ついに販売終了となりました。途中から北米での販売が始まり、2代目のワイド化もおそらく北米向けを意識したものでしょう。日本では人気があっても、北米ではさっぱり、もちろんその逆もあります。万人ウケしようとして失敗するケースは、ありがちですよね。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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