■3眼ヘッドランプが「ブレードスキャン式アダプティブハイビームシステム」に
以前お伝えしたように、新生レクサス第1弾ともいえるESが「上海モーターショー2021」の開幕を機に発表されました。FRのレクサスGSが廃止され、FFのESがアッパーミドルサイズセダンを牽引しています。
今回のマイナーチェンジでは、リヤサスペンションメンバーブレースの剛性を引き上げたほか、スポーティ仕様の「F SPORT」に新型のアクチュエータを使った最新のAVS(Adaptive Variable Suspension system)が搭載されるなど、ハンドリングや乗り心地の進化が盛り込まれているとのこと。
高級セダンとして不可欠である、モダンなエクステリアデザインもマイナーチェンジのトピックス。
新型ESは、フロントグリルとヘッドランプのデザインを変更。お馴染みのスピンドルグリルは、ESらしさを継承しつつメッシュパターンに変わっていて、横方向の流れを強調するL字ユニットの集合体で構成されています。
これにより、フロントグリルの押出し感が強調され、質感の向上も図られています。
キリッとしたヘッドライトは、単眼ランプが新小型ユニットに変更。3眼ランプは「ブレードスキャン式アダプティブハイビームシステム」になり、機能性が向上。
さらに、新薄型ランプユニット採用によって、鋭い表情を生み出しています。
アルミホイールの意匠変更も盛り込まれています。17インチホイールはスポーク端部が太くなり、切削光輝加工の質感を強調。V字に重ね合わせることでスポーティムードが強調されています。
ベースグレードに標準装備される18インチホイールは、切削光輝加工とブラック塗装のコントラストが際立つ多軸スポークになり、高級感を演出。
「F SPORT」専用となる19インチホイールは、フロントグリルの黒色とマッチするつやのある黒色のホイールになり、足元から引き締まった表情に。「F SPORT」には、LEXUSロゴ入りオレンジ塗装キャリパーが追加設定され、よりスポーティな佇まいになっています。
ボディカラーには、強い陰影により造形を際立たせる「ソニックイリジウム」と、金属質感と高光沢を実現したという「ソニッククロム」の2色が新色として加わります。
一方のインテリアには、新規開発された内装色にブラウン系の「モーヴ」が採用され、落ち着きのあるモダンな空間を享受できるほか、「ヘーゼル」も新たに加わっています。
「F SPORT」には、ホワイトが新たに追加されると共に、ホワイト、「フレアレッド」の座面と背もたれにブラックの配色が加わったことでスポーティムードを付加。
見た目の印象を左右するオーナメント加飾では、ラグジュアリーさを演出するウォールナット素材が新たに使われるほか、新開発の「墨ブラック」と「ダークブラウン」を採用。さらに、ヘアラインの加飾がレーザーで一本ずつ彫る加工方法に変更され、より細やかでモダンな雰囲気をまとっています。
使い勝手の向上も図られています。レクサスが掲げる人間中心の考え方に基づき、マルチメディアシステムをタッチディスプレイ化。
さらに、ドライバーとディスプレイとの最適な距離と角度を追求することで、ディスプレイを約100mm近づけ、角度を約5度傾けることでドライバーの手が画面隅まで届くように変更されたそう。画面にはガラス素材を採用され、視認性や操作性も向上。
ほかにも、スイッチをステアリング周辺に集約するなど、より使いやすいユーザーインターフェースにアップデートされています。
※上記の写真はすべてプロトタイプです。
(塚田 勝弘)