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■ナンバープレートのカバーや被覆、回転、折り返しは禁止
●2021年4月の新基準では、取り付け位置や方法などがさらに明確化
2016年4月以降製造のバイクには、道路運送車両法の改正によってナンバープレーを見やすいように表示する基準が適用されています。さらに2021年以降製造のバイクには、取り付け位置や角度、方法などをより明確にした新基準が適用されました。
ナンバープレートに関する現行の基準と2021年4月から適用される新基準について、解説していきます。
●2016年4月以降製造のバイクに適用されている基準
2015年以前製造のバイクのナンバープレートについては、番号を見やすいように表示しなければならないとだけ定められていました。具体的な基準がないため、当時はナンバープレートを回転させたり、折り返したりするカスタマイズが散見されました。
その結果、故意にナンバーを隠すような悪質なカスタムバイクも出現して、事故も含めてひき逃げなどが発生した際にナンバーの確認ができないという問題が発生しました。
これを受け、2016年4月以降に製造されたバイクについては、「道路運送車両法の規定」および「省令の規定」の改正によって、以下のような禁止事項を明確にした基準が施行されました。
・ナンバープレートカバーの装着(無色透明でもNG)
・ナンバーが判読できないシールなど被覆
・回転させて装着
・プレートの折り返し
・汚れたり、損傷して見づらい状態
●2021年4月以降製造のバイクに適用される新基準
2016年の基準に対して、位置や角度を数値で明確にした新基準が2021年4以降に製造されるバイクに適用されます。具体的な基準は、以下の通りです。
・取り付け角度
番号が判読できないような極端に上向きや下向きの取り付けは認められません。具体的には、ナンバープレートの取り付け角は、上向き40°~下向き10°まで、左右の向き0°(左右に傾けはNG)です。
・フレームボルトカバー(キャップ)の大きさ
直径が28mm以下で番号に被覆しないもの、厚さが9mm以下、脱落する恐れがないこと
●サイドナンバーは違法か
サイドナンバーは、ナンバープレートを中央部から左右どちらかに移動させ、バイクをスタイリッシュにみせる人気のカスタムです。アメリカンバイクやビッグスクーターなどに採用されていますが、かつては縦置きに付けるバイクも見られましたが、現在は横置きに限られます。
サイドナンバーの正しい取り付け位置は、以下の通りです。
・車検証記載の車幅からはみ出すことなく、後方から見たとき(斜め後方80°)に問題なく番号が認識できること
・縦向きでなく、横向きに装着
・ナンバー灯と赤色のリフレクターを取り付けること
サイドナンバー自体は違反ではありませんが、テールランプごと移設すると違反になります。テールランプは、ウィンカーよりも内側で車体の中央に設置して、複数ある場合は左右対称に取り付けることが決められているからです。
基準を守り適正に装着しないと、番号標表示義務違反、整備不良(尾灯等)、違法改造(不正改造)のどれかに該当し、違反点数と違反金が科せられます。
従来の「番号を見やすいように表示しなければならない」という具体性のない規定から、2016年に第一段階の基準が施行され、さらに2021年にはより具体的に取り付け位置や角度を定めた新基準が施行されることになりました。
ナンバーは自分が何者かを示す大事な部品です。基準に沿って、きちんと取り付けないといけません。
(Mr.ソラン)