ジムカーナとは?パイロンでコースを作る日本生まれのタイムレース【バイク用語辞典:バイクレース編】

■専用車両やライセンス、レギュレーションがなく、誰でも手軽に参戦できるレース

●直進・旋回・停止などの基本テクニックが勝負の分かれ道

ジムカーナは、日本生まれのモータースポーツでMFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)には属しておらず、事実上の公式認定団体JAGE(2輪ジムカーナ主催者団体協議会)が統括しています。教習所や小型サーキットでパイロンなどの障害物でコースを作ってタイムを競うレースです。

初心者から上級者までライディングテクニックを楽しめるジムカーナについて、解説します。

●ジムカーナは日本生まれ

ジムカーナは、ロードレースのひとつですが、正式なサーキットではなく小型のサーキットや教習所のような広場を使って、パイロンなどでコースを作って競うタイムトライアルです。数あるモータースポーツの中でも、自由度が高く、初級者から上級者まで誰もが参戦できるレースです。

ロードレースの分類(ジムカーナ)
ロードレースの分類(ジムカーナ)

ジムカーナは、モータースポーツの中でも唯一といえる日本で誕生したレースです。始まりは1970年代まで遡りますが、カワサキの販売店がジムカーナのもとになるレースを始めたのが起源とされています。人気となったのでカワサキの本社を舞台に全国大会が行われ、その後1993年まで続けられました。

カワサキが大会を止めると同時に、JAGEが全国大会を引き継ぎました。JAGEはMFJに属していませんが、事実上の公式認定団体という位置づけで活動を統括しています。

●ジムカーナに参戦するには

通常のロードレースとは異なり、ライセンスやレギュレーションが存在しません。

競技に使える車両は公道走行可能であるか、あるいはそれに準じた状態のものであれば車両のタイプや排気量に制限はなく、通勤・通学やツーリング等に用いられる一般車両でも参加可能です。

その他の条件としてはライダーには、SG規格のフルフェイスヘルメット、バイク用グローブ、ハードプロテクター入りジャケットまたは肘プロテクター、プロテクター入りパンツ、くるぶしまで隠れるブーツもしくはバイク用シューズの装備が義務付けられています。

ジムカーナは、それほどのスピードは出ませんが、転倒のリスクが高いレースなので安全対策は必須です。

●コース設定とペナルティ

専用コースは、多数のパイロンなどの障害物によって設定されます。停止状態からスタートして、決められたコースを走行してゴール地点で完全に停止する、その時間がレースのタイムになります。

コース内には、次のような様々なコースが設定されます。

・スラローム:パイロンや地形で構成された、ある程度スピードが出せるエリア

・8の字:2本のパイロンを8の字を描くように走行

・回転:1本もしくは複数本のパイロンを中心に円を描くように走行

・ラインカット:路面のラインを前輪のみ通過させる

・ライン通過:路面のラインを前後輪ともに通過させる

・直線パイロン:直線的に配置された複数のパイロンを左右順に避けて走行

・オフセットパイロン:幅広に設置された複数のパイロンを左右順に避けて走行

レース中に規定された走行が以下のように守れなかった場合、1ポイントまたは3ポイントのペナルティが与えられ、1ペナルティにつき走行タイムに1秒が加算されます。

・車両または身体のパイロンなど障害物との接触

・走行中地面への足つき

・ライン不通過

・設定されたコースライン外へのはみ出し(コースアウト)

・縁石乗り上げ(脱輪)


数あるモータースポーツの中でも、ジムカーナは専用車両やライセンスなどが不要なので初心者でも取り組めるのが魅力です。レースの勝負はもちろん大切ですが、ライディングテクニックを磨くのにもってこいのレースと言えます。

(Mr.ソラン)

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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