東京都平和の日。ホンダの燃料電池車「FCXクラリティ」のリース販売始まる!【今日は何の日?3月10日】

■1975年には山陽新幹線が全線で開通

3月10日は、「東京都平和の日」です。1945(昭和20)年のこの日、東京大空襲で多くの都民の命が失われました。二度と戦争による惨禍を繰り返さないことを誓い、制定されました。

また、1975(昭和50)年のこの日、山陽新幹線の岡山~博多間が開業し、東京から博多までの東海道・山陽新幹線が全線開通しました。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

2016(平成28)年3月10日、ホンダの燃料電池車「FCXクラリティ」のリース販売が始まりました。納入先を、自治体や企業を中心とするリース販売ですが、2020年6月からは個人向けのリース販売も始まりました。

2016年リース販売のFCX(1)
2016年リース販売のFCX

燃料電池車(FCV)は、車載タンクに充填した水素と大気中の酸素を反応させて発電する燃料電池の電力を使って、モーターで走行します。EVの2次電池の代わりに燃料電池を搭載したシステムで、通常のガソリン車がガソリンを補給するように、水素を補給します。走行時にCO2などの環境負荷物質を排出しないので「究極のエコカー」と呼ばれています。

2016年リース販売のFCX(2)
2016年リース販売のFCX

FCXクラリティの燃料電池は、2014年から販売されているトヨタの「ミライ」と同じ「固体高分子型」。基本的な構成や性能については大きな違いはありません。固体高分子型の燃料電池スタックは、燃料電池セルを数百枚ほど直列接続して1ユニットにまとめたものです。このスタックと駆動ユニット(モーター/ギヤボックスなど)をボンネットにコンパクトに収めています。

発表の2016年リース販売のFCX(3)時点で、FCXクラリティの販売価格は766万円(ミライ723.6万円)、FCスタック最高出力103kW (114kW)、タンク容量141L (122.4L)、航続距離750km (650km)です。ミライに比べて航続距離で勝っているのが、FCXクラリティの特長のひとつです。

FCVの課題は、コストと水素供給インフラです。FCVは長年注目されてはいるものの、その販売台数は期待通り伸びる気配がありません。2020年12月現在で水素ステーションは全国で135箇所。これでは興味があっても入手する人は限られますね。今後のステーション増設に期待しましょう。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

(Mr.ソラン)

この記事の著者

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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