トヨタが復活させるのはMR2だけじゃない! 「セリカ」が意外なカタチで蘇る!?

■1970年に衝撃的なデビューを飾った初代トヨタ「セリカ」

7代目まで開発されたものの、36年間に渡る歴史に終止符を打ち、2006年に姿を消して以来、まもなく15年が経過するトヨタのスペシャリティカー「セリカ(CELICA)」。

初代トヨタ セリカ1600GTV(ラリー仕様)

中でも1970年12月に登場した初代モデルは日本初のスペシャリティカーとして知られ、それまでに無かった斬新なエクステリア・デザインの採用で大ヒットを果たすとともに、モータースポーツにおけるベース車両としても長らく君臨。WRCで優勝を収めるなどの活躍を見せました。

車両サイズは全長4,165mm×全幅1,600mm×全高1,310mmで、ホイールベースは2,425 mm。スポーツグレードのGT系にはヤマハ発動機と共同開発した名器2T-G型1.6L直4DOHCエンジン(115ps/14.5kgm)が搭載されていました。

トヨタとヤマハ共同開発による名器「2T-G」エンジン

このエンジンは同社のレビン/トレノにも搭載され、80年代にかけて累計30万基が生産されたそうです。

SUVやミニバン全盛の近年において、70年代における初代「セリカ」の存在を知る者は一部のマニアを除き、すでに少数派と思われますが、同車はその丸みを帯びた外観や、正面から見てヒゲ状に見えるフロントバンパー形状などから当時「ダルマ」の愛称で親しまれていました。

初代トヨタ セリカ1600GTV(ラリー仕様)

後席もしっかり使える5人乗りのクーペモデルで、当時のカローラやコロナなど、普通のセダンでは飽き足らないクルマ好きに支持され、性能的には最高速度190km/h、0-400m加速16.5秒(カタログ値)を発揮。3速や4速が一般的だった時代に、すでに5MTを装備していました。

インテリアにおいてもスポーティなバケットシートや6眼メーター、パワーウィンドウ、FMラジオなどを装備しており、当時の車両価格は87.5万円でした。

また1973年4月には派生モデルとしてバックドアを備えたスタイリッシュな 「LB(リフトバック)」が追加されています。

●セリカがクロスオーバーSUVになって復活する?

一方、各種情報によると、スープラ、MR2に続き、「セリカ」を復活させるべく開発が進んでいるようです。

アウディのクロスオーバーSUV「Q3スポーツバック」

トヨタは本年早々、米国特許商標庁に2度目となる「セリカ」の商標権再登録申請を実施した模様で、これにより同車復活への期待が一段と高まっています。

次期86をベースにエクステリアデザインを変更。近年人気のクーペルックSUVに生まれ変わる可能性があるとの情報が囁かれています。

ちなみに、新型の予想車両サイズは全長4,350mm×全幅1,760mm×全高1,600mm。システム出力250ps以上を発生するハイブリッドシステムを搭載する模様で、他社とのプラットフォーム共通化も視野に、予想価格は350~450万円程度となる見込み。

デビューは2023年以降になるようで、来年のデビューが予想されるクラウンのクロスオーバーSUVモデルに続き、セリカについても同様な展開が予想されるなど、今後もトヨタの動きから目が離せません。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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