■またやった! こんどの「レジェンドが初」は、自動運転レベル3!!
●自動運転レベル3を搭載したレジェンドが1100万円でリース販売スタート!
現在、新車で販売されているクルマにすべて標準装備となっているエアバッグ。そのエアバッグが日本で初搭載されたのは1987年のレジェンドでした。続く1989年には、FF車としては世界初でトラクションコントロールを搭載。助手席用エアバッグを備えたのが1990年の2代目レジェンドが日本初なら、4つのタイヤそれぞれの動きを別個にコントロールするかのような4WD技術・SH-AWDの実用化は4代目レジェンドが世界初……という具合に、各世代のおおかたが何かしらの「初もの」を持つ歴代レジェンド。
このたび2021年3月、ホンダのフラッグシップセダンである現行最新型レジェンドに、世界初のレベル3を実現した自動運転技術を搭載され、100台限定でリース発売されます。
新型レジェンドに搭載される先進安全技術「ホンダセンシングエリート」の機能の中でも「トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)」は、ホンダが国土交通省より自動運行装置として型式認定を取得した自動運転レベル3:条件付自動運転車(限定領域)に適合する先進技術となっています。
この機能は、高速道路などの渋滞時といった一定の条件下で、ドライバーに代わってシステムが運転操作を行うものです。車両制御は3次元の高精度地図や全球即位衛星システムの情報を用いて自車の位置や道路状況を把握。そして、車体に取り付けられた2つのフロントセンサーカメラ、5つのドライバーセンサー、そして5つのレーダーセンサーというセンサーによって、周囲360°を検知しながら車内のモニタリングカメラでドライバーの状態を見守ります。
ホンダは、この「ホンダセンシングエリート」の開発において、安全性・信頼性を最も重視し、約1000万通りのシミュレーションに加えて、同時にテスト車両を用いて高速道路約130万kmを走行する実証実験を繰り返して完成させました。
「ホンダセンシングエリート」は、高速道路や自動車専用道路などで渋滞機能付アダプティブクルーズコントロールと車線維持支援システムが作動しているときに、自車の速度が一定の条件を満たすとドライバーがハンドルから手を離した状態でもシステムが運転操作を支援するハンズオフ機能を採用しています。
ハンズオフ機能はシステムが車線内の走行や追従を支援する「車線内運転支援機能」をはじめ、ウインカーを操作するとシステムが車線変更に伴う加減速やハンドル操作を支援する「車線支援機能」、そして車線変更や追い越しなどの操作を支援する「高度車線変更支援機能」の3つの高度な操作が可能です。
さらに、トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)はハンズオフ機能付車線内運転支援機能で走行中、渋滞に遭遇したときに自動運行装置の作動開始前は約30km/h以下 、作動開始後は約50km/h以下であることなど一定の条件下でドライバーに代わってシステムが周囲を監視しながら、アクセル、ブレーキ、ステアリングを操作する機能です。
このシステムの作動中、ドライバーはナビ画面でのテレビやDVDの視聴、目的地の検索などナビ操作を行うことが可能となります。
また、ドライバーがシステムからの操作要求に応じなかった場合、左車線へ車線変更しながら減速・停車を支援する緊急時停車支援機能も搭載されており、ドライバーが急病になったときなどに対応してくれます。
今回外観の専用装備としてブルーのアクセサリーランプと専用のアルミホイールを採用。数多く搭載したセンサー類を目立たないように内蔵し、自動運行装置搭載車であることをさりげなく主張しつつ、フラッグシップセダンの品位と風格を高めています。
インテリアでは、配置、大きさ、色、明るさなどにこだわった「ホンダセンシングエリート表示灯」と12.3インチフル液晶グラフィックメーターを採用し、システムの作動状態をはじめ走行状況、操作要求がドライバーへ直感的に伝わるように工夫されています。
様々なセンサー類を搭載することで、車両重量は40kg重くなっています。そのためサスペンションなどにファインチューニングを加えて、高級車らしい走行性能を実現しています。
レベル3を実現した先進技術を搭載するレジェンドの車両本体価格は1100万円で、100台限定のリース販売のみとなっています。
(文・写真:萩原 文博/写真:本田技研工業株式会社)