■京都議定書発効。電動化技術に対抗する形で誕生したスカイアクティブ技術
2月16日は「天気図記念日」です。1883(明治16)年のこの日、日本で初めて天気図が作られました。ドイツの気象学者ルウェン・クニッピングが天気図を描き、天気概況を翻訳したものでした。
また、2005年2月16日、気候変動に関する国際連合枠組条約「京都議定書」が発効されました。6種類の温室効果ガスの総量を1990年のレベルから、2008年~2012年の5年間に、先進国全体で5%以上の削減を目指すという取り決めでした。日本やEUは目標を達成しましたが、この時点では米国や中国、インドなどは目標そのものを拒否し、足並みが揃っていませんでした。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
2012(平成24)年2月16日、マツダはクロスオーバーSUVのグローバル戦略車「CX-5」の発売を始めました。
CX-5は、マツダの先進技術の総称「スカイアクティブ(SKYACTIV)」をエンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーすべてに採用した初めてのモデルです。スカイアクティブ技術最大の特長は、エンジンだけ、車体だけの改良でなく、クルマの基本となる技術をすべてゼロから見直し、車両全体を包括的に刷新する点です。スカイアクティブは、次の7つの要素技術から成ります。
・ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」とクリーンディーゼル「SKYACTIV-D」
・オートマチックトランスミッション「SKYACTIV-DRIVE」とマニュアルトランスミッション「SKYACTIV-MT」
・軽量ボディ「SKYACTIV-BODY」と軽量シャシー「SKYACTIV-CHASSIS」
・以上の要素すべてを統合制御する「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」
CX-5のパワートレインは、「SKYACTIV-G」の2.0Lガソリンエンジンおよび「SKYACTIV-D」の2.2Lデーゼルエンジンと「ACTIV-DRIVE」の新世代6速ATを組み合わせています。スタイルは、デザインコンセプト「鼓動」によってヨーロピアンテイストのダイナミックなフォルムを採用。発売当時はSUV市場が盛り上がりを見せ始めた時期で、躍動感のあるスタイルと優れた燃費性能、高い走行性能が評価され、SUVの販売トップを記録するなど、マツダ躍進の火付け役、マツダの基幹モデルとなりました。
スカイアクティブ技術は、もともとはハイブリッドなど電動車に対抗する形で始まりました。その象徴的な存在として、CX-5はその役割を十分果たしたのではないでしょうか。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)