「e-NV200」をベースにしたキャンピングカーのコンセプトモデル「Winter Camper concept」が披露

■欧州限定の「Nissan Camper Technology Luxury Kit」を架装し、ソーラーパネルから充電も可能

日産NV200バネットは、軽自動車よりも大きく(広く)、NV350キャラバンやハイエースなどの大きめのバンコンよりも小さいため、簡易キャンパーやキャンピングカーなどのベース車として人気が高まっています。

さらにNV200には、e-NV200という電気自動車もありました(2019年10月に日本向けは生産を終了)。

日産 e-NV200 Winter Camper concept
ポップアップルーフを備えるe-NV200 Winter Camper concept

日産は、e-NV200をベースとしたコンセプトカーの「e-NV200 Winter Camper concept」を発表しました。e-NV200は、欧州で生産・販売されています。

なお、欧州では小型バン(ライトバン)の電動化が進んでいて、都市部への古い規制のディーゼルエンジン車の乗り入れが制限されている地域も増えています。

e-NV200 Winter Camper concept
「e-NV200 Winter Camper concept」のリヤビュー

こうした事情からも日本向けの次期e-NV200の行方は分かりませんが、今回、製作された「e-NV200 Winter Camper concept」は、欧州のみならずこれからニーズが高まりそうなコンセプトといえそうです。

環境への影響を最小限に抑えつつ、EVならではのワクワクする走りで、冬のアウトドア活動をサポートするのが「e-NV200 Winter Camper concept」の特徴。専用に施された改良によって、雪道での走破性性能を高めるとともに、キャンプシーンでの高い利便性を実現するそうです。

同コンセプトカーは「e-NV200」「e-NV200 Evalia」に、欧州限定の「Nissan Camper Technology Luxury Kit」を架装することで、ルーフに設置されたソーラーパネルから搭載された220V(ボルト)のバッテリーに充電が可能になり、電力の自給自足による快適性と実用性を兼ね備えたキャンプをサポートします。

e-NV200 Winter Camper concept
キャンプや車中泊で活躍する電気自動車の利点を備えている

バッテリーの電力で稼働する備え付けのキッチンや冷蔵庫に加えて、折りたたみ式のベッドや断熱ガラスは、あらゆる環境下でのアウトドアライフを快適なものにするそうで、確かに電気を安全に使えるキャンピングカーは理想的といえそうです。

走りでも専用チューニングが施され、悪条件下での走行性能も向上させたそう。プレミアムオフロードタイヤを履き、ロードクリアランスも高められ、泥や雪の中でも最適なトラクションと走破性を確保するとしています。

「e-NV200 Winter Camper concept」は、日産が培ってきた電動パワートレイン技術が採用され、パワーユニットは、最適化された出力と航続距離を実現。

さらに、レスポンスに優れた加速と分厚いトルクを実現するほか、「B」モードと「エコ」モードはそれぞれ回生ブレーキを強めることで、高効率なドライブを可能にするとしています。

ほかにも、フロントの強化スチールバーにツインスポットライトが装着され、夜間の視認性を向上。欧州に設定されている日産純正アクセサリーである前後マッドガード、ドアエントリーガード、サイドバー、ラバーマットも用意されています。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる