日本仕様ジムニー・シエラをインドのグルガオン工場でインド製ジムニーとして生産、輸出を開始

■日本仕様の納期に影響は、噂の5ドアは?

以前から巷ではジムニーの5ドア化を望む声があり、インドで5ドアのロングモデルが出るのでは?という憶測も飛び交っています。2021年1月20日、5ドア生産の契機となるかは分かりませんが、インド子会社のマルチ・スズキ・インディア社(マルチ・スズキ社)においてジムニー(日本名:ジムニーシエラ)の生産、輸出を開始したと発表しました。

スズキ ジムニーシエラ
インドで生産、輸出を開始したジムニーシエラ

インドで生産される「ジムニー」は日本の「ジムニーシエラ」と同じで、サイズは全長3645×全幅1645×全高1720mm。搭載されるエンジンは1.5Lガソリンで、トランスミッションは5MT、4ATが組み合わされています。日本仕様シエラのサイズは、全長3550×全幅1645×全高1730mmですので、サイズの差は仕向け地による差でしょう。スズキは「インドでラインオフされているジムニーは、現在日本の湖西工場で生産されている輸出モデルと同じ仕様で、マルチ・スズキ社のグルガオン工場で生産する」としています。

このインド産ジムニーは、主に中南米、中東、アフリカなどを仕向け地とする輸出専用モデル。現行ジムニーは日本でも納車待ちが長く続いていて、SNSなどでは、2021年になっても納車までに半年から1年前後かかるという情報も掲載されています。現行ジムニーは、日本での人気だけでなく、世界中から引き合いがあるそうで、数多くの受注を得ているそうです。インドでもジムニーの生産を行うことで、世界中のファンに1日でも早く商品を提供できるようにグローバルで生産体制を強化するとしています。これにより、日本向けの生産で余力が出るかなどは、明らかにされていません。

スズキ ジムニーシエラ
日本仕様のジムニーシエラ

スズキは、販売台数シェア1位を誇るインドを海外市場へ輸出する製品を生産する重要な拠点の1つとして位置づけていて、今回、ジムニーをインドで生産することによりインド政府が掲げる製造業振興策「Make in India」に貢献しながら、引き続き同国の経済発展や活性化に協力していくと表明しています。

果たして噂どおりに5ドア仕様が出るのか、あるいは「ジプシー」のようなジムニーをベースとしたロング版が出るのか。現行ジムニーの注目度は、登場から約2年半を経ても話題は尽きません。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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