■2.0L直列4気筒ガソリンエンジンでも力強い走りが可能
新型BMW 4シリーズクーペを中心とした試乗会には、同モデルのほかにも多様な試乗車が用意されていたのでご報告します。「BMW 318i Touring」は、2020年9月に加わったエントリーグレードで、車両本体価格は523万円。「BMW 318i Touring M Sport」は、584万円です。
ボディサイズは全長4715×全幅1825×全高1470mm。今回試乗したのは素の「BMW 318i Touring」で、156PS/4500rpm・最大トルク250Nm/1300-4300rpmというアウトプットの2.0L直列4気筒ガソリンエンジンが積まれています。WLTCモード燃費は13.3km/L。
以前、2.0Lディーゼルエンジンの「BMW 320d xDriveツーリング Mスポーツ」に試乗した際は、ディーゼルエンジンらしいトルク感のある走りに魅力を覚えましたが、この素の「BMW 318i Touring」もBMWらしい仕上がりになっています。
低回転からの常用域で最大トルクを発揮するように、勾配が続く箱根ターンパイクを走らせてもダッシュ力、高速域のパンチ力共にまったく不足なし。8速ATの仕事ぶりは、相変わらずスムーズかつダイレクト感があり、上り坂でも瞬時に変速し、必要な加速が即時に得られます。
同モデルの車両重量は1610kgで、190PS/400Nmの「BMW 320d xDriveツーリング Mスポーツ」は1730kgありますから、「BMW 318i Touring」の方がフットワークは軽快で、フロントの回頭性もより良く感じられます。感覚的には、156PS/250Nmという数値以上の力感があり、スムーズに回るのも印象的。
以前のBMWの4気筒エンジンと比べて、音や振動も抑制されているように感じられます。乗り心地は硬質ではあるものの、ステーションワゴンでもそれ単体で乗る限りは、ボディの剛性感が高く、シートの減衰もあって不快な振動に見舞われることはほとんどありません。
また、切り始めからダイレクト感のあるステアリングは、直進安定性も高く、高速域でのスタビリティも高い印象。もちろん、FRらしい回頭性の高さも実感できます。エントリーグレードの「BMW 318i Touring」もBMWらしさを磨き上げたスポーツワゴンであり、ワゴンならではの積載性の高さを享受しながら、走りもスタイルも楽しみたいという人に最適な1台となっています。
(文:塚田 勝弘/写真:前田 惠介)