新型レクサスLSに採用された新ボディカラーの「銀影(ぎんえい)ラスター」とは?【新車】

■インテリアのオーナメントにプラチナ箔&西陣を新規設定

2020年11月19日にマイナーチェンジを受けたレクサスLS。最上級セダンにふさわしい静粛性の高さ、乗り心地の良さ、余裕ある走りなど、動的質感の向上が図られています。エクステリアの最大の見どころは、「銀影(ぎんえい)ラスター」と呼ぶシルバーの新色ボディカラーです。

レクサスLS
LS500h“EXECUTIVE”(銀影ラスター)のエクステリア

高級セダンだけでなく、人気色のボディカラーに渾身の新色を投入したことになります。「銀影ラスター」は、ハイライトの美しい輝きと奥行きを感じる深い陰影が特徴だそう。シルバーは色を質感として感じ取りやすい色であり、カラーデザインの本質を追求するレクサスでは重要な色域として位置づけていて、長年開発に力を注いできたボディカラーとなっています。

「銀影ラスター」は、レクサス最新のシルバーにふさわしい質感を出すべく、光輝材(アルミフレーク)を含んだ塗料の体積を凝縮させる「ソニック工法」を応用。蒸着アルミを高密度で敷き詰める最新の塗装技術が採用されています。これにより、鏡面のように粒子感をほとんど感じさせない滑らかな質感が得られたそうで、わずかな光も繊細にとらえ、時の移ろいや変化に呼応し、様々な表情を見せるレクサス自慢のシルバーになっています。

レクサスLS
薄膜蒸着アルミ層の特徴

さらに、エクステリアのディテールをチェックすると、フロントバンパーコーナー部に縦基調のキャラクターラインが配されています。オーバーハングが短く見えるデザインにすることで、LSらしい上質な走りをエクステリアデザインでも表現したとしています。

また、フロントバンパー下端のメッキモールがサイドまで回り込むデザインとすることで、伸びやかなフォルムが印象づけられています。さらに、ヘッドランプ形状も風格を感じさせるデザインになっています。

レクサスLS
「銀影ラスター」をまとうLS500h“version L”

新意匠となる小型3眼ランプユニットとL字を強調させたクリアランスランプの下に、ブレードスキャンAHSが搭載された厚みのあるヘッドランプ形状を採用。また、サブラジエターグリルをスクエア形状として外側に配置することにより、安定感のあるスタンスになっています。ほかにも、スピンドルグリルのメッシュカラーがダークメタリックになり、高級ホテルのエントランス、車寄せなど、よりフォーマルなシーンにも配慮された上品さを追求したそうです。

一方のリヤビューは小幅な変更になっているようですが、リヤコンビネーションランプ内のメッキモールがピアノブラックに変わると共に、厚みを感じるランプ形状になっています。これにより、ヘッドランプとの調和が図られ、存在感もより高められています。

スポーティグレードの“F SPORT”は、サブラジエターグリルのガーニッシュがサイドまで回り込み、ワイドな佇まいになっています。加えて、専用色のスピンドルグリルや20インチホイールなど、専用アイテムが用意され、“F SPORT”らしいスポーティなデザインになっています。上質なインテリアにも新たな要素が盛り込まれています。

レクサスLS
LS500h“EXECUTIVE”。インテリアカラーは「オーカー」

エクステリアに合わせてインテリアをコーディネイトすると共に、時の移ろいの中で様々な表情を感じさせるデザインになっています。オーナメントにプラチナ箔&西陣が新規に設定され、西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明りに照らされた波の揺らぎによる「月の道」が表現されたそう。

また、ディテールでは、ステアリングとセンターコンソールのスイッチ類が黒でコーディネイトされ、スタイリッシュになり、視認性も高まったとしています。使用頻度の高いシートヒーターとステアリングヒーターの操作画面を表示させるスイッチをセンターコンソールに追加することにより、操作性が高められています。

また、マルチメディアシステムでは、今回新たにタッチディスプレイが採用されただけでなく、「SmartDeviceLink」「Apple CarPlay」や「Android Auto」に対応。iPhoneやAndroidのスマホを12.3インチタッチワイドディスプレイと連携することで、画面操作や音声操作が可能になるなど、使い勝手が高まっているのも朗報。

レクサスLS
“EXECUTIVE”専用オーナメントパネル・ドアトリム(プラチナ箔&西陣)

レクサスLSの価格帯は、3.5L V型6気筒ツインターボを積む「LS500」が1073万円~1580万円。3.5L V型6気筒+モーターのハイブリッド「LS500h」は、1219万円~1728万円となっています。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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