●初優勝に歓喜の男泣き
大分県・オートポリスで2020年11月15日に開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権。その併催イベントとして今回もTCRジャパンシリーズが開催されました。
このTCRJは毎大会、サタデーシリーズとサンデーシリーズの独立した2レースが行われ、開催2年目となった今シーズンもアツく激しいチャンピオンシップ争いが展開されています。
今大会も土曜14日には両シリーズの予選、そしてサタデーシリーズ決勝が行われ、Audi RS3 LMSを駆る#21 Audi Team Hitotsuyama 篠原拓朗選手が優勝、サタデーシリーズのシリーズチャンピオンに王手をかけました。
そしてこの日行われたサンデーシリーズでは、やはりその篠原選手がポールポジションから、同じくオーバーオールクラスの#25 Volkswagen和歌山中央 with TEAMWAKAYAMA 松本武士選手がフロントロー2番手からのスタートとなります。さらに3番手には前戦岡山からマシンを日本未発売のCUPRA TCRにスイッチしたブロンズクラスドライバーの#19 HIROBON選手が、サタデーシリーズに続いてさらに上のポジションを虎視眈々と狙います。
定刻通り9:35にスタンディングスタートで決勝レースの火蓋が切られると、そのHIROBON選手が1コーナーでVolkswagen Golf GTI TCR松本選手のインを刺し2番手にポジションアップ! ポールポジションのAudi篠原選手はそのバトルに乗じて早くも後続を引き離しにかかります。
その後方ではHonda CIVIC TCRの2台、#62 全薬工業 with TEAM G/MOTION’ 塩谷烈州選手と#34 Drago CORSE 下野璃央選手の4番手争いも熾烈を極め、7周目には60kgのコンセンテーションウェイトを積む松本選手を巻き込んだ3位争いに発展します。
8周目に入ると2位のHIROBON選手に7秒近いギャップを築き独走状態だった篠原選手ですが、20分+1周で行われる決勝も残り4分となった9周目のホームストレートで失速、そのままHIROBON選手に難なくオーバーテイクされてしまいます。その後もペースの上がらない篠原選手はそのままピットインしレースを終えてしまいます。
これでトップに立ったHIROBON選手はそのまま独走で12周を走りきり、自身初となるオーバーオールでの優勝を勝ち取り、歓喜の男泣きを見せるシーンもありました。
シリーズランキングでは篠原選手のサタデーシリーズ独走とは対照的に、サンデーシリーズポイントリーダーの松本選手が篠原選手とのポイント差を広げる結果となり、残すは鈴鹿での2レースと最終戦富士を残すのみとなりました。
みなさんもぜひ、普段見慣れている外観からはなかなか想像できない迫力あるエキゾーストノートや、激しく時にはマシンを当てながらポジション争いをするTCRJを生で観戦しにサーキットに足を運んでみてはいかがでしょうか?
(H@ty)
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