SUBARU BRZがフルモデルチェンジを予告。イメージムービーから原点回帰コンセプトが垣間見える【週刊クルマのミライ】

■次期BRZは2020年11月18日23時(日本時間)に世界初公開。発売は2021年夏頃か?

スバルがトヨタと共同で生み出したFRスポーツカーが「BRZ」に、トヨタ版は「86」となっているのはご存知の通り。その次期BRZのチラ見せが始まりました。スバルの北米現地法人によるティザーサイトが公開されたのです。

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次期BRZのヘッドライトが北米スバルのティザーサイトにて公開された。2022年モデルとして誕生することが公式に予告されている

そこでは初代BRZを正常進化させたと感じさせるボディと、よりダイナミックになったヘッドライトを映し出した画像が公開されています。これが新型BRZのフロントマスクというわけです。

ティザーサイトによれば、新型BRZのモデルイヤーは2022年。つまり2021年の夏以降に発売開始になるということを意味しています。そして、この新型BRZは2020年11月18日23時(日本時間)に世界初公開されることも明記され、公開時間に向けたカウントダウンも始まっています。

さらにティザーサイトには新型BRZのイメージムービーも埋め込まれています。といっても、新型BRZの姿は一瞬だけしか映っていません。遠景での走行シーンと、フロントホイールからサイドにかけたクローズアップシーンだけといった内容です。

とはいえ、そこには新型BRZのコンセプトを感じさせる要素が確認できます。

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次期BRZの登場を予告するイメージムービーでは走行中のフロントホイールのクローズアップが一瞬だけ映る。ブレーキシステムはライトウェイト的コンセプトが受け継がれていることを感じさせる

とくに注目してほしいのはタイヤの厚みとブレーキシステムです。

現代的なスポーツカーといえば、薄いタイヤに大きなブレーキキャリパーというのが定番ですが、新型BRZのイメージムービーではタイヤ偏平率はそれほど低くなさそうなエアボリュームのあるタイヤが映っています。

さらにホイールの中に見えるブレーキシステムも要チェックです。ディスクはホイールサイズと比べて余裕のあるサイズで、キャリパーはおそらく片押し2ポットと思われる形状になっているのが確認できます。このあたり、非常に現実的なものです。

もともと86/BRZは、誰もが等身大の走りを楽しめる、コントローラブルなスポーツカーというキャラクターで生まれました。進化を重ねる中で対向4ポットキャリパーを採用したり、インチアップして低偏平のハイグリップタイヤを履くようになっていました。

しかし、このティザームービーを見ている限りは、フルモデルチェンジを機に原点回帰とばかりに、グリップやパワーに頼らない、スポーツドライビングを味わうことのできるスポーツカーとして生み出されることが予想されるわけです。

はたして、新型BRZはどのようなスポーツカー像を提示してくれるのでしょうか。ティザームービーから走りっぷりを想像していると、ワールドプレミアの日がますます楽しみにになってきませんか。

(自動車コラムニスト・山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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