■固定式CFRP製リヤウイングは、素早いヨーの応答性と滑らかな姿勢変化を実現
2020年10月28日、レクサスは最上級クーペのLCに特別仕様車“AVIATION”を設定し、2021年1月6日に70台限定で発売すると発表しました。LCの特別仕様車“AVIATION”は、鳥や航空機の姿からインスピレーションを受けたそうで、空力技術に着目し、より高いハンドリング性能を追求したそう。
鋭く優雅に大空を舞う鳥を語源に持ち、飛行を意味する「AVIATION」をテーマに掲げ、新開発技術を応用した高い空力性能を実現する装備と、空から見た大地の雄大さを表現したという、特別な内装が用意されています。
ベースは、LC500h/LC500。空気の流れを運動性能と乗り心地に利用するという「空力操安技術」が使われているそうです。さらに、LCの力強いエクステリアと空力の機能性との両立が図られた、特別仕様車専用のCFRP製リヤウィングが目を惹きます。
このCFRP製リヤウィングは、エアロバティック・パイロットである、室屋義秀選手との技術交流から得られた知見を活かして、航空機に使われている空力技術が応用されたそうです。一般的なリヤウィングは、ダウンフォースを生むことで優れた走行安定性を確保するのに対して、この専用ウィングは車両側面の空気の流れを制御することで、素早いヨー変化と滑らかな車両姿勢の変化を実現するそう。
具体的には、航空機の主翼の端部にあるウィングレットからインスピレーションを得て空力性能を追求した結果、ウィング端部を車両の側面まで下ろした独自の形状が採用されています。
ウィングの端部から、車体の後方側面に沿った縦渦を生成し、空気抵抗や車体揺れの原因となる気流の巻き込みを抑制。これにより、直進安定性、ヨーレスポンス、ステアリングの手応えといった車両の運動性能と乗り心地を速度域を問わず高いレベルで両立するそうで、優れた操縦安定性が得られるとのこと。
また、理想的な形状と軽量化・高剛性化を実現するためにCFRPが採用され、LFA工房の職人によって1枚ずつ仕上げられ、LCのエクステリアデザインとの調和や美しいカーボンの織り目も自慢。ステアリングやシフトノブなどにアルカンターラが使われ、極細繊維の繊細さから生み出される滑らかな質感を手のひらに伝えるなど、触感の良さも特徴です。
さらに、高い剛性と空力性能を兼ね備えたスプリット5本スポークのアルミホイールが特別装備されたほか、トルセンLSDなど、鋭くスポーティかつ優雅な走りも実現するそう。
ほかにも、インテリアには、特別仕様車専用内装色として「AVIATION Black」、特別仕様車専用のスカッフプレート(CFRP/特別仕様車専用ロゴ入り)、アルカンターラコンソールボックス、アルカンターラドアトリム、オート電動格納式ドアミラー(特別仕様車専用ブラック塗装/広角・自動防眩・鏡面リバース連動ラストメモリー付チルトダウン・メモリー・ヒーター付)、カラーヘッドアップディスプレイ、アルカンターラルーフ/サンバイザー/ピラー・ルーフサイドガーニッシュなどを用意。
さらに、エクステリアには、フロント245/40RF21+リヤ275/35RF21ランフラットタイヤ&鍛造アルミホイール(特別仕様車専用スプリット5本スポーク・ブラック塗装)、特別仕様車専用スピンドルグリル(ブラック塗装)&フレーム(漆黒メッキ)、三眼フルLEDヘッドランプ(特別仕様車専用ブラック塗装ガーニッシュ)/ヘッドランプクリーナー(特別仕様車専用ブラック塗装カバー)、フルLEDリヤコンビネーションランプ(特別仕様車専用漆黒メッキモール&ブラック塗装ガーニッシュ)、CFRPルーフ、ロッカーサイドグリル(特別仕様車専用ブラック塗装モール)などが装備されています。
価格は、LC500h特別仕様車の“AVIATION”が1546万円、LC500 特別仕様車“AVIATION”が1500万円です。
なお、この特別仕様車“AVIATION”の発表に合わせてドキュメンタリー映像「Wings」が公開されます。ディスカバリーチャンネルが室屋選手やレクサスの開発チームに密着取材し、技術交流会での議論やエアロバティック機とLCの共演など、臨場感ある映像とともに開発の裏側に迫るもの。映像は全4編で構成され、ディスカバリーチャンネルで11月3日から順次放映を開始。lexus.jp上の特設ページで11月4日から配信されます。
(塚田 勝弘)
【関連リンク】
lexus.jp「Wings」特設ページ
https://lexus.jp/brand/yoshihide_muroya/events/discovery_movie/