■新開発の1.3L直噴ターボエンジンと7速DCTの組み合わせ
2020年10月15日、5代目となる新型ルノー ルーテシアが発表されました。発売日は11月6日。ルノー・日産・三菱のアライアンスにより新開発された、モジュラープラットフォーム「CMF-B」プラットフォームを初採用する最新世代のルノーモデルになります。
先代ルーテシアは、Bセグメントのワイド化で先鞭をつけ、新型のボディサイズは、全長4075×全幅1725×全高1470mm。先代よりも若干小さくなっています。ホイールベースは2585mm、車両重量は1190-1200kg。Bセグメントのサイズアップが止まるのは歓迎したいところ。
搭載されるエンジンは、新開発の1.3L直噴ガソリンターボで、同エンジンもルノー・日産・三菱アライアンスにより開発され、最高出力131ps/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発揮。組み合わされるトランスミッションは、パドルシフト付き7速AT(7EDC/デュアルクラッチトランスミッション)です。
なお、本国で発表されているハイブリッドの導入の有無などは、現時点ではアナウンスされていません。
同エンジンは、上位クラスに搭載されるエンジンに匹敵する性能を発揮するとしていて、市街地から高速道路まであらゆるシーンで質の高い走りを披露するそう。また、カタログ燃費はWLTCモードで17.0km/L。トライアングル形状のシリンダーヘッド内に250barの高圧力で燃料を直接噴射することで、燃焼の効率化が図られています。
さらに、シリンダー内に特殊なコーティングが施され、摩擦を低減するなどにより燃費向上の技術を投入。なお、市街地モード(WLTC-L)12.7km/L、郊外モード(WLTC-M)17.2km/L、高速道路モード(WLTC-H)19.8km/L。この数値は、フランスの試験機関UTACの測定値。
組み合わされるトランスミッションは湿式デュアルクラッチを備えた7速AT(7EDC)。先代モデルの6段から7段に多段化され、スムーズな変速と燃料消費とCO2排出量を削減に貢献するそうです。オートマチックモードでは、自動で最適なギアを選択し、トルクコンバーター式のAT車同様の滑らかで快適な変速マナーを実現したとしています。
先進安全装備も充実しています。歩行者、自転車検知付きの衝突被害軽減ブレーキをはじめ、アダプティブクルーズコントロール(ACC/ストップ&ゴー機能付)を採用。「ハイウェイ&トラフィックジャムアシスト(インテンス テックパック)」は、高速道路や自動車専用道路などを走行する際に、ACCとレーンセンタリングアシストを組み合わせて運転をサポートするシステムで、車線、速度、他の車両との間隔をチェックし、ロングドライブや渋滞時にドライバーの疲労を低減する機能です。
ほかにも、レーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援/インテンス テックパック) 、360°カメラ、ブラインドスポットワーニング(後側方車両検知警報) 、レーンデパーチャーワーニング(車線逸脱警)、トラフィックサインレコグニション(交通標識認識) などが搭載されています。
インテリアには、「7インチデジタルインストゥルメントパネル」が採用され、エンジン回転数、速度をデジタルディスプレイが表示され、「ルノー・マルチセンス (インテンス、インテンス テックパック)」と連動し、選択した運転モードに応じたイルミネーションカラーが反映されます。
操作性では、「7インチ マルチメディア EASY LINK(イージーリンク)」のタッチスクリーンにより、最新のインフォテインメントテクノロジーと「ルノー・マルチセンス」に簡単にアクセス可能。タッチスクリーンは薄型で、浮いているようなフローティングデザインが採用されています。また、コクピット側に少し傾けられていて、操作がしやすいよう設計されています。
価格は、「ルノー ルーテシア ゼン(受注生産) 」が236万9000円、「ルノー ルーテシア インテンス」が256万9000円、「ルノー ルーテシア インテンス テックパック」が276万9000円です。
(塚田 勝弘)