■商談の中期~後期段階でショールームに行かずにすむ!?
多くの人にとってクルマを購入するというのは「大きな買い物」に入ると思います。それでも、コロナ禍もあって、出かけずにクルマをオンラインで買えるシステムを採用する、自動車メーカーやインポーターが増えつつあります。
中国などでいち早くオンライン販売を進めてきたジーリー傘下のLynk & Coは、以前筆者が取材した際に、コロナ以前、ネット販売の比率はそれほど高くなかったという話を関係者から聞いたことがあります。しかし、コロナ禍以降は増えていると予想できます。また、2020年4月の英国での新車販売においてテスラが1位になったという一部報道がありました。どうやらオンライン販売の存在が購入を促進した模様です。
そんな中、ポルシェジャパンは、デジタルトランスフォーメーション(DX)時代のイノベーション創出の取り組みのひとつとして、そしてコロナ禍ということもあり、オンライン上でポルシェセンターと顧客がビデオ通話で商談、実車確認が可能な「Porsche Online Consultation with スマートグラス」を試験的に導入したことを発表しました。
「Porsche Online Consultation with スマートグラス」の導入販売店は、ポルシェセンター高崎前橋、ポルシェセンター青山、ポルシェセンター長久手、ポルシェセンター名古屋、ポルシェセンター中大阪、ポルシェセンター熊本、Porsche NOW Tokyoの7拠点となります。
スマートグラスは、実際に見ている光景(車両)にテキスト情報などを重ねて表示することができるメガネ型のウェアラブルデバイス。今回、導入されたオンライン商談では、ポルシェセンターでのオンライン商談に特化したソフトウェアが独自開発されています。
セールスマンがスマートグラスを着用しショールームの展示車を顧客のスマホやタブレット画面に映しながらの車両説明や、エクステリアおよびインテリアカラーや、オプション装備などの画像、動画、関連URLなどを活用することで、オンラインで提案することが可能。
また、顧客は手持ちのPC、スマホ、タブレットなどから専用サイトにアクセスするだけで、音声通話とビデオ通話機能でオンライン商談が可能。
すでに全国のポルシェセンターにて導入済のMicrosoft Teamsを用いたオンライン商談と合わせて、商談の中期~後期段階にて来店せずに実車を見たい顧客に向けて、スマートグラスでの商談は、より納得度の高い車両選びが可能になるとしています。
今後、ポルシェジャパンでは、来店客のモザイク処理化、一対多の商談機能、AR/AI機能を追加予定としています。
(塚田勝弘)
【関連サイト】
Porsche Online Consultation with スマートグラス
https://www.porsche.co.jp/onlineconsultation/smartglass/