超辛口のアバルト595コンペティツィオーネをベースとした限定車「595エッセエッセ」「595Cエッセエッセ」が登場

■「フィアット・アバルト 595」を由来とするホットハッチ

細い道路が入り込む都市部の住宅街や、猫の額のような狭い駐車場でも収まる欧州Aセグメントは、軽自動車では飽き足らない層にとって貴重な存在です。ましてそれがホットハッチであれば、見た目も走りも妥協したくない層にはピンポイントで刺さる相棒になりえるかもしれません。

アバルト595 エッセエッセ
アバルト595 エッセエッセ(手前)とフィアット・アバルト 595 SS(奥)

東京都内でも壮年くらいの男性ユーザーを見かけることが多いのがアバルト595。2020年8月25日、そのハッチバックとカブリオレの両方に限定車の「595 esseesse(エッセエッセ)」「 595C esseesse(エッセエッセ)」が設定されました。発売は同年9月19日からとなっています。

595C エッセエッセ
595C エッセエッセのリヤビュー

「595エッセエッセ」「595C エッセエッセ」は、1963年に登場した595シリーズの原型である、排気量593ccの「フィアット・アバルト 595」に、さらなるチューンが施されたホットハッチの元祖といえる「フィアット・アバルト 595 SS」を由来とする限定車。

●Sabelt製スポーツシートや専用カーボンインストルメントパネルによるレーシーなインパネ

車名の「esseesse(エッセエッセ)」は「SS」をイタリア語読みしたものだそうで、かつての「595 SS」と同様にスポーツ性を高める排気系チューンやボディサイドのストライプなどの数々の専用アイテムが装着されています。

595 エッセエッセ
595 エッセエッセのインテリア

同限定車のベース車は、かなり熱い走りが楽しめる180PS版の「595 Competizione(コンペティツィオーネ)」で、これにアクラポビッチ社製のエキゾーストシステムを用意。ベース車に標準装備されるレコードモンツァとはひと味違った排気音を奏でるそう。

595 エッセエッセ
595 エッセエッセの走り

ボディカラーには「フィアット・アバルト 595 SS」を彷彿とさせる「Grigio Campovolo(グレー)」が採用されています。ホワイト仕上げの17インチアルミホイールやサイドストライプなど、現代風のコーディネイトが加わり、限定車にふさわしい特別感のあるエクステリアになっています。

595 エッセエッセ
595 エッセエッセのインパネ

一方のインテリアには、限定車専用になる赤いステッチが施されたSabelt製スポーツシートや専用カーボンインストルメントパネルが装備され、レースモデルを想起させる仕上がりなのが写真からも伝わってきます。

595 エッセエッセ
595 エッセエッセ、595C エッセエッセには、アクラポビッチ社製のエキゾーストシステムが用意される

なお、同限定車には、先述したようにハッチバックに加えて、通常はベース車には設定のないカブリオレも用意されています。ホットハッチでオープンエアを楽しみたい人に最適です。

また、トランスミッションもATモード付5速シーケンシャルトランスミッション(MTA)と5速MTが設定され、好みに応じて選択できます。なお、ステアリングは、全車右ハンドル仕様になります。ですので、3ペダルのMTだと体格によっては少し足元が狭く感じるかもしれません。2ペダルのMTAであれば、AT限定免許でもその走りを堪能できます。

595 エッセエッセ 595C エッセエッセ
595 エッセエッセ、595C エッセエッセのホワイト仕上げの17インチアルミホイール

価格は、595エッセエッセのMTが403万円、MTAが420万円。595Cエッセエッセは、MTが426万円、MTAが443万円となっています。なお、限定台数は、595エッセエッセのMTが110台、MTAが60台。595CエッセエッセのMTが90台、MTAが45台です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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