■優れた排水性能によって雨天走行時の安全性を追求
日本ミシュランタイヤは、安全性と経済性を両立させたという、バン・ライトトラック用の新タイヤ「MICHELIN AGILIS 3(ミシュラン アジリス スリー)」を2020年9月23日から順次発売すると発表しました。サイズは、13 インチから17 インチの計14サイズで、価格はオープン。
運送業界は慢性的な人手不足の中、バン・ライトトラックは、建築業界や通信販売の需要増による小口配送や病院、介護施設などの送迎など、ニーズは高まるばかりです。
こうしたプロユースである業務用車両は、一般の自家用車とは異なり、多くの人を乗せたり、たくさんの荷物積んだりするなど、日々の使用により走行距離も多くなる傾向にあります。また、市街地走行から高速道路、さらには建築作業現場などの未舗装路など多岐にわたるため、安全性が要求されます。
さらに、こうした厳しい使用環境下において、高い耐久性や長期間の使用にも耐えられるロングライフ性能を備えたタイヤも求められています。
●石噛みからの損傷を防止し、耐用年数の向上を実現
「MICHELIN AGILIS 3」は、バン・ライトトラックのあらゆる使用環境が考慮され、ユーザーが求めるさまざまな性能を1 本のタイヤに具現化することを目標として掲げたそう。技術面では、新開発のポリマーによって高密度のシリカを配合することに成功したことで、ウェットグリップの向上と転がり抵抗を低減、安全性と経済性に貢献します。
技術面では、まず「フルデプス・サイプ」の採用がトピックス。新品時から摩耗時まで、トレッド部の優れた剛性バランスを実現。主溝と同じ深さまで刻まれたサイプは、優れたウェットグリップ性能を確保し安全性に貢献するそうです。さらに、U字に切られたグルーブにより、摩耗末期でも適正なボイドレイシオ(トレッドの接地面に対する溝の比率 )を確保。優れた排水性能によって雨天走行時の安全性が追求されています。
ほかにも、特許を取得したトラック用タイヤの「ストーン・イジェクター」を初めてバン・ライトトラック用タイヤに採用されています。石噛みからの損傷を防止、耐用年数の向上に貢献。加えて、「サイドウォールプロテクター/耐アブレージョンラバー」の採用も特徴です。
擦れなどに強い耐アブレージョンラバーで作られたサイドウォールプロテクターは、ミシュランのトラック用タイヤの技術から採用されたもので、カーカスの柔軟性を損なうことなく、縁石などによる擦れやカットによるサイドウォールの損傷から保護する技術になっています。
性能面では、雨天時に求められるウェットブレーキング性能を向上させると共に、装着初期の性能をより長く維持できるように設計されています。なお、従来品の「MICHELIN AGILIS」と比較すると、ウェットブレーキング性能は13%の向上を果たしているそう。また、転がり抵抗値は16%向上。
さらに、日々の過酷な使用にも耐えるタフネスさとロングライフ性能を併せ持っています。経済性、タイヤの転がり抵抗を低減させることにより、燃費性能に貢献し、環境性能にも配慮された設計になっています。
発売サイズは、下記の通りです。
●17インチ
215/60R17C 109/107T
●16インチ
205/75R16C 113/111R
215/65R16C 109/107T
225/75R16C 118/116R
225/60R16C 105/103H
●15インチ
195/80R15C 108/106S
195/75R15LT 109/107S
205/70R15C 106/104S
215/70R15C 109/107S
225/70R15C 112/110S
●14インチ
165/80R14 LT 97/95R
185R14C 102/100R
195/80R14C 106/104R
●13インチ
165/80R13 LT 90/88R
(塚田勝弘)