アウディQ7がビッグマイナーチェンジ。内外装と先進安全装備を一新【新車】

■2.0L直列4気筒ターボを積む限定車「45 S line limited」も登場

アウディのフルサイズSUVであるQ7がマイナーチェンジを受けました。現行Q7は2代目で、初代は2006年に日本にデビュー。アウディ初のQシリーズとして、スタイリッシュなエクステリアと7人乗り3列シートの多人数乗車により、世界で支持されてきました。

アウディQ7
ビッグマイナーチェンジを受けたアウディQ7

2016年に2代目へとフルモデルチェンジしたQ7は、今回のビッグマイナーチェンジで外観だけでなく、内装やパワートレイン、インフォテインメントシステムや先進安全装備など、全方位での進化を果たしたとしています。

アウディQ7
フェイスリフトにより力強さが増している

全長5065×全幅1970×全高1735mmという堂々たるボディサイズで、エクステリアは、Qモデル用にデザインされたオクタゴン(八角形)のシングルフレームグリルなどにより、力強くスポーティな佇まいが目を惹きます。

アウディQ7
アウディQ7のリヤビュー

リヤビューもリフレッシュされています。左右のテールランプをつなげる印象的なアルミニウムストリップが配され、テールランプのテクニカルなグラフィックも特徴で、流行といえる水平基調のデザインになっています。また、足元には、標準車が19インチ、「S line」には20インチのアルミホイールを標準装備。

■5人乗りが標準で、3列7人乗り仕様をオプション設定する

内装では、新たに12.3インチディスプレイの「アウディバーチャルコックピット」の装備がトピックス。スピードメーターをはじめ、ナビ画面などステアリングスイッチを介して表示の切り替えが可能です。

さらに、インパネ中央には、ハプティックフィードバックが備わる大型タッチスクリーンを上下に2つ配置。上段の10.1インチディスプレイは、インフォテインメントとカーナビを、下段の8.6インチディスプレイはエアコンなどの操作用になっています。

アウディQ7
ビッグマイナーチェンジを受けたアウディQ7のインパネ

乗車定員は5名が標準で、オプションで7人乗り3列シート仕様の「7シーターパッケージ」を設定。2列目には、個別にシートスライドとリクライニングが可能な独立した3人分のシートが用意され、さらに電動格納式のサードシートを配置。

ラゲッジは5人乗り仕様で通常時 890Lで、セカンドシートを格納すれば 2075Lもの広大なスペースが出現します。7人乗り3 列シート仕様は、サードシートを格納した状態で770L、2列目シートも格納すれば1955Lの容量を確保し、ミニバンに匹敵する高い積載性が自慢です。

アウディQ7
3列7人乗り仕様のキャビン

搭載されるパワートレインは、ツインスクロールターボ付の3.0L V6エンジンに48V電源とマイルドハイブリッド(MHEV)ドライブシステムが組み合わされ、高効率化が果たされているそう。最高出力は250kW(340PS)、最大トルクは500Nmを発揮。

アウディQ7
エンジンは3.0L V6ターボ、2.0L直列4気筒ターボ(限定車)を設定

組み合わされるトランスミッションは8速ティプトロニックです。機械式センターディファレンシャルが搭載されるquattroフルタイム4WDは、通常時には前後「40:60」にトルクを非対称に配分し、FRのような軽快なハンドリングとquattroならではの安定性を両立するそう。

路面状況によって、トルク配分を前後「70:30」〜「15:85」へと変化させることで、優れたトラクションとダイナミックな走りが得られるとのこと。

アウディQ7
アウディQ7の走行シーン

足まわりには、+60mmのリフトモードから-30mmのハイウェイモードまで、計4段階の車高調整が可能なエアスプリングと、減衰力を連続的に調整可能なショックアブソーバーが組み合わされた「アダプティブエアサスペンション」がオプション設定されます。

「S line」には車高を15mm低め、よりスポーティなチューニングが施されたアダプティブエアサスペンションスポーツが標準装備され、よりダイナミックなハンドリングと快適な乗り心地を高い次元で両立するとしています。

アウディQ7
Q7のセンターコンソールとセンタークラスターまわり

先進安全装備もまさに満載といえる充実ぶり。「アダプティブドライビングアシスタント(ADA)」の採用がトピックスで、従来の「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」「アクティブレーンアシスト」「トラフィックジャムアシスト」が統合された先進安全装備。車間距離保持機能が盛り込まれたクルーズコントロールと車線維持機能により、ドライバーの疲労軽減に寄与します。

アウディ Q7
アウディQ7のフロントシート

また、「エマージェンシーアシスト」が搭載され、走行中にドライバーに異常が発生すると、システムがドライバーに注意を促すとともに、ドライバーからの反応がない場合には車線を維持しながら車両を緩やかに減速し、停止まで自動で行います。

さらに「サラウンドビューカメラ」も用意され、車両に配置された4つのカメラから得た映像を合成して、上空から眺めているような映像がMMIモニターに表示されます。「カーブストーンアシスト」も用意され、駐車などの際に、車両の前後だけでなくタイヤ周辺の状況を3Dビューにより確認することが可能。これにより、ホイールが縁石などに接触してダメージを受けるのを避けるのに役立ちます。

アウディ Q7
3列目と2列目片側を倒した状態

新型アウディQ7の発売を記念した限定車の「Q7 45 S line limited」も発売されます。高効率な2.0L直列4気筒ターボエンジンに、8速ティプトロニックとquattroフルタイム4輪駆動システムの組み合わせ。最高出力は185kW(252PS)・最大トルクは370Nmを発揮し、JC08モード燃費は11.0km/L。

アウディQ7
Q7のセカンドシート

同限定車には、「7シーターパッケージ(3列目シート、4ゾーンエアコンディショナー、パワークロージングドア)」や「プレミアムパッケージ(エクステンディッドアルミニウムブラック/ブラックグラスルックコントロールパネル、プライバシーガラス)」に加えて、21インチアルミホイールが特別装備されます。

ボディカラーは、限定車専用色の「バリークブラウンメタリック」をはじめ、「グレイシアホワイトメタリック」「デイトナグレー」「オルガブラックメタリック」の4色展開で、310台の限定になります。

アウディQ7
ビッグマイナーチェンジを受けたQ7のリヤビュー

価格は、3L・V6ターボを積む「55 TFSI quattro」が957万円、「55 TFSI quattro S line」が1020万円。限定車で2L直4ターボを積む「45 S line limited」が975万円です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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