■高いドライグリップ性能、優れた耐摩耗性がラップタイム向上に貢献
日本ミシュランタイヤは、サーキット用タイヤで公道走行も可能な「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT(ミシュラン パイロット スポーツ カップ ツー コネクト)」を2020年9月1日から発売すると発表しました。
発売サイズは17インチから21インチの計23サイズで、価格はオープンプライスです。
「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2」の後継モデルである「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT」は、世界中のレースで培った技術をフィードバック。開発において重視されたのは、操縦安定性とドライグリップ性能の向上で、より速いラップタイムの更新だけでなく、安定して刻むことができるように注力されています。
レースでは、ラップタイムの向上はもちろん、いかに安定したラップタイムを刻めるかも重要で、そのために優れたコントロール性能と高いドライグリップ性能に加えて、耐久性や耐摩耗性、相反する性能を高いレベルで備えているなど、オールマイティな性能が要求されます。
同タイヤは、レース用タイヤに求められる要件を市販用タイヤとして高次元で満たすだけでなく、サーキット走行後もタイヤを交換することなく公道走行可能であることも特徴。
具体的には、より速く安定したラップタイムを刻むべく「トラック・ロンジェビティ・テクノロジー 2.0」が採用されています。こちらは、アウトサイド(外側)ショルダー部に、異常摩耗(アブレージョン)を抑制するコンパウンドを使い、異常摩耗を抑制することで、サーキット走行時の高耐久性、長寿命を実現するそう。
また「バイ・コンパウンド・テクノロジー 2.0」と呼ぶ技術もトピックス。接地面の外側と内側で異なるコンパウンドが採用され、アウトサイドは新配合のコンパウンドが高いグリップ性能を発揮。とくに、タイトコーナーで優れたグリップ力を発揮するとしています。
逆のインサイド(内側)では、新配合により剛性感のあるコンパウンドによって正確な操縦性とドライビングコントロールに貢献。ウェット時には最適化されたサイプと併せて優れたグリップ力を発揮して、安全性に寄与するそうです。
さらに「ダイナミック・レスポンス・テクノロジー」の搭載により、優れたコントロール性能とハンドリング性能を向上。こちらは、タイヤ内部に高強度で耐熱安定性に優れたハイブリッド・アラミド/ナイロンベルトが採用されていて、タイヤと路面との密着度が高まることにより、ドライバーの意思を確実に路面に伝達します。
ほかにも、トレッド面の形状に合わせた新形状の内部構造である「ウェイビー・サミット・アーキテクチャー」が採用され、ハンドリング性能の向上とブレーキング時の安定性を発揮。
高級レーシングタイヤに欠かせない見映えにも配慮されています。従来よりもさらに洗練された新しいプレミアムタッチデザインを用意。こちらは、上質さが際立つベルベット加工を全周に施された新デザインになっていて、光の移ろい方で現れるチェッカーフラッグパターンが目を惹きます。
なお、「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT」には、インナーライナーに、コネクト機能のための送信機が設置されるコンテナが装備されていますが、日本国内では適用する電波が国内の電波法に適合しないため、通信機を含む専用キットの販売予定はないそう。そのため、同タイヤでのコネクト機能は利用できません。
(塚田勝弘)