■0-100km/h加速はわずか4.1秒
搭載される4.0L V8 TFSI(4.0 TFSI)ガソリンエンジンは、最高出力373kW(507PS)、最大トルク770Nmという圧倒的なスペックを誇り、フルサイズSUVであるSQ7、SQ8をパワフルに加速させます。
0-100km/h(62.1 mph)加速はわずか4.1秒で、80km/h-120km/h(49.7~74.6 mph)までの加速はわずか3.8秒だそう。
ビターボと呼ぶV8エンジンには、気筒休止システムの「シリンダー・オン・デマンド(COD)」システムを搭載。低負荷域に4気筒を一時的に休止させ、燃費を向上。ツインスクロールターボチャージャーは背圧を下げてガス交換を最適化し、燃焼室の充填性を高めます。
ターボはシリンダーバンクの90度Vに配置され、ガスの通り道が短く、低回転域でも自然なレスポンスが得られるようになっているそうです。
また、2つのモード制御アクチュエーターによりV8サウンドがセッティングされるほか、アクティブエンジンマウントの振動コイルにより、逆位相の振動を発生させることでボディへの振動伝達を最小限に抑制。エンジンの振動と重なり、振動を大きく減らせるとしています。
トランスミッションは8速ティプトロニックで、駆動方式はAWDのquattro(クワトロ)。アダプティブエアサスペンションスポーツと四輪操舵を採用。後者は低速時に後輪を5度も逆方向(逆位相)に回転させることで、俊敏性を向上させ、旋回性を改善。
一方60km/h以上では、わずかに同じ方向に向け(同位相)、高速走行時や高速での方向転換時の安定性を向上させるとしています。
さらに「アドバンスドサスペンションパッケージ」には、「eAWS(エレクトロメカニカル アクティブロールスタビライゼーション)」が含まれています。直進時には、モーターを介してスタビライザーを作動させるシステムにより、高いレベルの乗り心地を実現しているそう。
また、高速コーナリング時のロールを低減させ、必要に応じて後輪間のトルクをシフトさせるスポーツディファレンシャルも装備されています。ハンドリングは、さらにシャープで正確なものとなっています。
電子シャーシ・プラットフォーム(ECP)も搭載され、中央コントローラーによって快適性、オート、ダイナミック、効率性、オールロード、オフロード、個人の7つのドライバープロファイルから選択することが可能。
SQ7は20インチアルミホイールが標準装備され、オプションで22インチまで設定されます。SQ8では、21インチが標準、22インチと23インチがオプション設定されます。両モデルともに、フロントブレーキディスクは直径400mmで、ブラックのキャリパーにはスポーツSのバッジが配されています。
さらに、強力で耐久性に優れたカーボンファイバー製セラミックディスクをフロントアクスルとリヤアクスルに採用。ブレーキキャリパーはアントラサイトグレーにペイントされています。
なお、先述したように、2020年秋から欧州市場で発売される見込みで、日本での詳細は現時点で明らかにされていません。
(塚田勝弘)