■DSオートモビル初のピュアEVが日本上陸
セクシーな内外装が際立つコンパクトSUVの「DS 3 クロスバック」。同SUVに「DS 3 CROSSBACK E-TENSE」が加わり、日本市場に導入されます。
ラグジュアリーブランドを自認するDSオートモビルは、Groupe PSAの電動化の中核を担っています。2019年10月にワールドプレミアされた「DS 3 CROSSBACK E TENSE」は、同ブランド初のピュアEV(バッテリーEV)。
同EVには、50kWhのバッテリーと100kW(136PS)のモーターが搭載され、1回の充電でWLTPモード200マイル(約321km)の航続距離を達成しています(欧州値。なお、日本仕様は7月29日に明らかにされる見込み)。
「DS 3 CROSSBACK E TENSE」には、3つのドライブモードを設定。航続距離の最大化を図る「ECO」「NORMAL」、そしてパワーとトルクを最大化する「SPORT」が用意されます。
●回生ブレーキは2段階から選択可能
これらのモードとは別に、フォーミュラEからインスパイアされたという「NORMAL」と「BRAKE」の2つのエネルギー回生システムが装備されています。走行状態や好みに応じてシフトレバーの操作により選択することが可能。
「NORMAL」では、アクセルを戻した際の内燃機関のエンジンブレーキの挙動がシミュレーションされ、より自然な減速感を実現します。「BRAKE」は、最大減速度約1.3m/sとなり、いわゆる「ワンペダルドライブ」に近い運転が可能としています。
電動化されても実用性は担保されています。電動化プラットフォームの「eCMP」をベースに仕立てられた「DS 3 CROSSBACK E TENSE」は、居住空間やラゲッジスペースを犠牲するようなことはなく、5人乗車時でも350Lの荷室容量を確保。ほかにも、電動化対策として静粛性の向上も図られているそうです。
装備も充実しています。7インチのタッチスクリーンの下に、タッチコントロールとセンターエアアウトレットがひし形に配置され、セクシーなインテリアは健在。同スクリーンには、主要なコントロールパネルが表示され、車両のセッティングなどが可能になっています。
ほかにも、バッテリーのヒートポンプ、タイヤ空気圧モニタリングシステム、回生ブレーキと統合されたABS、ESP、レーンキープアシスト、ヒルスタートアシスト、リヤパークアシスト、オートエアコン、本革ステアリングホイール、8個のエアバッグ、フラッシュフィッティングドアハンドルなどが標準装備されます。
さらに、インテリジェントな「DS MATRIX LED VISIONヘッドライト」などの最新世代の技術も搭載されているほか、リモコンキーを携行し、車両の1.5m以内に近づくと、フラッシュフィッティングドアハンドルがボディから自動的にせり出す「プロキシミティ キーレスエントリー&スタート」も内燃機関仕様と同様に装備。
また、「Grand Chic」には、ヘッドアップディスプレイをはじめ、レザーシートとレザーが配されたダッシュパネルが用意されます。同EVの専用アクセントとして、サテンクロームのDSウィング、アンスラサイトグレーのグリル、各部のE-TENSEのマークを配置。
当然ながらエキゾーストエンドはなく、よりシンプルで彫刻的な美しさが際立つリヤビュー、18インチのKYOTOアルミホイールとE-TENSE専用の新色「パールクリスタル」などにより、エレガントなバッテリーEVに仕上げられています。
なお、日本仕様の価格や航続距離などの詳細は、7月29日に明らかにされる見通しです。
(塚田勝弘)