■価格を抑えても「ミラクルウォークスルーパッケージ」はそのまま
軽自動車販売ランキングで2020年5月は、8位とまずまずの順位につけているタント。
しかしタントに限らず、どのモデルも新型コロナウィルスの影響により前年同月比は22.7%と、大幅に台数を減らしています。なお、ベスト15で見てみると、データのない新型の日産デイズをのぞき、前年同月比で最もいいのは、86.2%のスズキ・ジムニーという厳しい状況です。
新型タフトをリリースしたダイハツは、新型モデルによるディーラーへの集客も図りたいところでしょう。さらに、タントに新グレードの「X“スペシャル”」を設定し、2020年6月17日に発売。このような新グレード設定は拡販に効果的であるはず。
●新グレードも運転席ロングスライドシートやミラクルオープンドアを採用
DNGA第2弾となる現行タントは、良品廉価をキーワードに掲げ、比較的手頃な価格設定、定評ある乗降性を実現する「ミラクルオープンドア」を活かした新しい使い方「ミラクルウォークスルーパッケージ」を提案しています。
運転席の超ロングスライドにより、後席に座る子どものお世話がしやすいなど、子育て世代に優しい設計になっています。さらに「スマートアシスト」などの充実した先進安全装備も採用されています。
「タントX」をベースとした新グレードの「X“スペシャル”」は、先述した、運転席ロングスライドシートやミラクルオープンドアなどによる「ミラクルウォークスルーパッケージ」はそのままに、装備内容を一部見直すことで、ベースグレードよりも価格を抑えているのが特徴。
「X“スペシャル”」には、ミラクルウォークスルーパッケージ(運転席ロングスライドシート(540mm/シートバックレバー付)、380mm助手席ロングスライドなど)をはじめ、プッシュボタンスタート&キーフリーシステム(イモビライザー機能付・タッチ式リクエストスイッチ式(運転席/助手席)、リクエストスイッチ付(バックドア)、オートエアコン(プッシュ式)、2WDにオート格納式カラードドアミラー、4WDにはオート格納式ヒーテッドカラードドアミラー/サイドアンダーミラー(助手席)などが用意されています。
エンジンはNAで、「X“スペシャル”」の価格は、FFが140万8000円、4WDが153万4500円。ベースの「X」はFFが149万500円、4WDが161万7000円ですので、「X」よりも8万2500円低く抑えられています。
日常の使い勝手を左右する装備はきちんと用意されていますので、タントを買うのなら新グレードの「X“スペシャル”」が狙い目かもしれません。
※写真には違うグレードも含まれています。
(塚田勝弘)