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■スタイリッシュで力強さを兼ね備えたエクステリア
MINIカントリーマン(日本名:MINIクロスオーバー)がドイツ本国でマイナーチェンジを受けました。日本での登場時はMINI 5ドアの設定がなかったこともあり、MINIシリーズの中でも半数以上を占めていた時期もあるそうです。
なお、世界におけるMINIの新規登録台数の約30%がMINIクロスオーバーだそうです。多彩なバリエーションを誇る同ブランドだけに、その比率の高さがうかがえます。
フェイスリフトを受けたエクステリアをチェックします。顔つきは、新しいバンパーカバーがボディ同色化され、上質なムードを演出。デザインが一新された六角形のラジエターグリルは、細身の一体型クロームフレームが囲んでいます。
「MINI One」「MINI Cooper」「MINI One D」「MINI Cooper D」の各モデルは、バンパー下部のエアインテークが3本の水平ストラットで分割されています。
スポーティ仕様の「MINI Cooper S」「MINI Cooper SD」のラジエターグリルには、六角形パターンのグリルに赤色の「S」の文字が配されていて、クロームのストラットが1つ配されています。
■LEDヘッドライトを標準装備
顔つきが変わっただけでなく機能面もアップデートされています。LEDヘッドライトが標準化されたのをはじめ、ヘッドライトに組み込まれたターニングライトは、向きを変えた際に道路側面を集中的に照らすことが可能。
LEDフォグライトも標準化されていて、各フォグライトの上半分にある細身のライトはパーキングライトとして機能するそうです。さらに、「バリアブル・ライト・ディストリビューション&ハイビーム用マトリックス」機能付きアダプティブLEDヘッドライトが新たにオプション設定されています。
リヤビューは、バンパートリムの意匠が変更されたリヤエプロンにより力強さが増しています。クロームフレームを備えたテールライトが個性を主張。光源の配置は、MINIらしくユニオン・ジャックのパターンに統一されています。
ボディカラーは、新色の「ホワイトシルバーメタリック」と「セージグリーンメタリック」の2色を含む多彩なラインナップになっています。MINIらしく、ルーフとミラーキャップの色をグレードに応じてボディ同色または、ブラック、ホワイト、シルバーから選択可能だそう。
オプションの「ピアノ・ブラック・エクステリア」を選択すると、ヘッドライトとテールライトまわり、ラジエターグリル、サイドターンインジケーター(またはサイドスカットル)がクローム仕上げからハイグロスブラック仕上げになります。
■MINIクロスオーバーのインテリア
インテリアもさらにスタイリッシュな仕立てになっています。「MINI Cooper Sクロスオーバー」「MINI Cooper SDクロスオーバー」「MINI Cooper SEクロスオーバーALL4」のインパネ、ドアベゼルに、「ピアノブラックインテリアサーフェス」を用意されます。
全車にスポーツレザーステアリングホイールが装備されたのをはじめ、助手席にもシートハイト機能が加わっています。オプションとして運転席メモリー機能付き電動調節シートが設定されています。
さらに、オプションで5.0インチの「デジタルインストルメントディスプレイ」が設定。もちろん、MINIの特徴である8.8インチのタッチスクリーン機能付きカラーディスプレイも配置されています。
■最新の排出ガス規制を先取りしてクリア
気になるパワートレーンは、プラグインハイブリッド仕様をはじめ、最新の「MINIツインパワー・ターボ・テクノロジー」を積むガソリンエンジンが3タイプ、同じくディーゼルエンジンが3種類設定されます。「Euro 6d」排出ガス基準を先取りしてクリアし、駆動方式はFFのほか、4つのモデルに四輪駆動システムの「ALL4」を組み合わせることができます。
「MINI Cooper SEクロスオーバーALL4」はハイブリッド専用の4WDになっていて、前輪に動力を伝達する3気筒ガソリンエンジンと後輪を駆動させるモーターによる4WD制御になっています。
システム出力は165kW/224psに達し、9.6kWhのリチウムイオンバッテリーなどを搭載した最新のeDrive技術が採用されています。新型MINI Cooper SEクロスオーバーALL4のEV航続可能距離は、最大で55~61kmだそうです。
トランスミッションは「MINI Cooper SEクロスオーバーALL4」に6速ステップトロニックが組み合わされます。「MINI CooperクロスオーバーALL4」「MINI Cooper DクロスオーバーALL4」には、8速ステップトロニックトランスミッションが用意されます。また、本国では6MTも設定されています。
MINIクロスオーバーの魅力は、ひと目でMINIシリーズと分かる内・外装デザインが与えられていながらもCセグメント級SUVに拡大された居住性、積載性の高さ。後席は3人掛けで、「40:20:40」の分割可倒式シートをたたむと、荷室容量は通常時の450Lから最大1390Lまで拡大できます。
なお、日本での発売時期などの詳細は明らかにされていません。上記の装備や仕様は本国向けなので日本導入後の内容は変わることがあります。
(塚田勝弘)