■AWDからRWD化されたウラカン・エボ・スパイダー
新型コロナウイルス禍によりモーターショーの開催のみならず、各自動車メーカーが主催する新車発表会も軒並み中止になり、オンラインでのローンチが当たり前になりつつあります。
そんな中、ランボルギーニは拡張現実(AR)を使い、新型「ウラカン・エボ・RWD スパイダー」を公式ウェブサイトで公開しました。アップルのARクイックルックを活用し、最新のV10スーパースポーツカーを世界中の顧客やファンに届けるというのが狙いだそう。
このバーチャル体験では、車両を回転・拡大させ、外観や内装のディテールを間近で見たり、フォトリアリズムの写真を撮影したりすることができます。同機能は、近日中にランボルギーニの全ラインナップで利用可能になります。
同モデルは4WDから2WD(RWD)に駆動方式が変更され、5.2Lの自然吸気V10エンジン最高出力449kW(610ps)・最大トルク560Nmを誇る同モデルは、0-100km/h(時速62マイル)を3.5秒で加速し、最高速は324km/h(201マイル)に達します。
■軽量アルミボディ・CFRTPを採用
スパイダーのエクステリアデザインも進化していて、抗力の低減とダウンフォースの最適化が施されています。特徴的な軽量ソフトトップは美しいラインと空力性能を両立し、ルーフは50km/hまで開閉操作が可能になっています。開閉時間は17秒。
後輪駆動化された「ウラカン・エボ・RWD スパイダー」には、専用チューニングが施された「パフォーマンス・トラクション・コントロール・システム(P-TCS)」が搭載されています。特別にチューニングされたP-TCSは、シーンを問わず安定したトルクを発揮し、トラクションを確保。
ステアリングホイールのスイッチを押すとP-TCSを調整しながらドライビングモードをコントロールすることができます。
用意される「STRADA」モードは、後輪のスリップを最小限に抑え、低ミュー路でのトルク伝達をより積極的に制御。また、「SPORT」モードでは、加速時に後輪の滑りを抑えてドリフトを楽しむことができ、オーバーステアが強くなると、トルクを制限して安定したコントロールを可能にしているそうです。
「CORSA」モードは、ハイパフォーマンスなコンディションでコーナーを抜ける際のトラクションと俊敏性が最適化され、ダイナミクスとスピードを最大限に引き出すモード。
ボディは、アルミニウムとCFRTP(熱可塑性炭素繊維複合材料)が使われていて、アルミニウムとカーボンファイバー製の軽量ハイブリッドシャーシに搭載され、乾燥重量は1,509kgと軽く仕上げられています。
重量/パワーレシオは2.47kg/hp。前後重量配分は「40:60」で、サスペンションはダブルウイッシュボーンを採用。ブレーキは、ベンチレーテッド&クロスドリル式スチールブレーキで、タイヤは19インチの専用開発の「ピレリPゼロ」が装着されています。
さらに、オプションで20インチとカーボンセラミックブレーキを設定しています。
エクステリアでは、新しいフロントスプリッターと縦型のフィンが特徴的なフロントエアインテーク、光沢のあるブラックのリヤバンパーには、同モデル独自の新しいディフューザーが配置されています。
インパネには8.4インチのHMIタッチスクリーンが用意されていて、車両設定だけでなく、電話、インターネット接続「Apple CarPlay」などのスマホ連携も用意。
デリバリーされるのは2020年夏からで、英国での価格は、151,100.00ポンド(税抜き)と発表されています。
なお、日本での発売予定などの詳細はまだ明らかにされていません。
(塚田勝弘)