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【Stay at Home】延長で出来た時間は懐かしの昭和OPTIONを!!
OPTIONが本気出しておバカ企画をスタート! 昭和OPTは『おバカ企画』を数多くやってきましたが、その中でも前回から紹介しているこのツインエンジン・シティ4WD化計画はトップクラスのおバカ度かと(笑)!
では、その概要を伝えた1986年10月号から、今回はベースとなったシティミッドのおハナシをいってみましょう!
■OPTホットマシン シティ・ツインエンジン4WD製作スタート!
●基本はプロの製作したミッドマシン、だからシロウトがツインエンジンの4WDにしちゃうのだ
さて、それではシティのミッドシップマシンについて、ちょっと過去のプロセスを。
なんたって新車のシティターボをレーシングカー・コンストラクターで有名なノバエンジニアリングに持って行って、いきなり「ミッドにしてください!」なんてお願いしちゃうんだから、当時からOPTは過激だったよね。
でもその作業自体は、基本設計から決してレーシングカーにも劣らない万全の図面と態勢で行われたのだ。何となく作ろうとすると、大学の自動車部が学園祭のデモ用に作ったようなハリボテになっちゃうからね。そこはさすがOPT!と言われるようなクルマに仕上げることが目標だった。
まず、リヤ回りの強度計算から始めて、リヤにエンジンという重量物が載っても十分に耐えるだけの補強を、まるでレーシングカーのモノコックを作り上げるような美しさで仕上げてしまった。
そして、サスペンションもピロボールを多用したレーシングカーにも匹敵するメカニズム。フロントには重量配分を考えて特製のガソリンタンクを設置した。また、安全のために室内にはアルミ製のロールケージがはりめぐらされたのだ。
ここまでの製作期間は、レースのオフシーズンを利用しての企画だけに、たったの3ヵ月。でも、スタッフの必死の突貫作業の末、ノバエンジニアリングのガレージから出てきたシティは大変身!
外観は全くのノーマルだけど、しっかりエンジンがミッドに搭載された本物のミッドシップとして生まれ変わったのだ。
その後のシティミッドは筑波サーキット、谷田部のテストコース、さらに深夜の読者試乗会と大活躍。その後はOPTのガレージで余生を送っていたのだが、1986年正月、お年玉プレゼントになんと1万9800円で読者に譲る発表をしたのだ。
しかし、シティミッドをモノにした読者からしばらくして「残念ながら自分では保管できない…」と帰ってきてしまった。
というわけで、またまたOPTの駐車場で雨ざらしになっていたんだけど、編集会議でDaiが「シティミッドのフロントにもうひとつエンジンを載せて、ツインエンジンの4WDを作ろう!」と血迷ったことをいい始めた。
ところが、これまたDaiのお得意の調子で「アイデアはオレが出したんだから、作業はRYO(石黒良介)がやれ」っていう暗黙の意思表示なんだからまいる。
しかし、一度言い出したら聞かないのもDaiのいいところ? 翌日からDaiの弟子のミッキー(ミッキー多田)と一緒に、エンジン探しと基本コンセプトのまとめに入ったのだ。
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では次回は、「駆動系」のこんなの作れたらいいな~!をお届けします。
[OPTION 1986年10月号より]
(Play Back The OPTION by 永光 やすの)