■6段階の設定が可能なシートヒーターとベンチレーションなどを用意
以前お伝えしたように、2019年12月に発表された新型ベントレー・フライングスパー。気になる価格は26,674,000円で、日本でのデリバリーは2020年第2四半期が予定されています。
「ラグジュアリー4ドアグランドツアラー」を謳うラグジュアリーモデルには、タッチスクリーンリモート(以下、TSR)による多彩な機能が用意されています。 TSRは、リヤシートに収まる乗員に多彩なコネクト機能を提供するもので、高解像度の5インチスクリーンは、指先ひとつでラグジュアリーな体験をもたらすとしています。
TSRにより、リヤシートのVIPやオーナーなどのパッセンジャーは、これまでにないほどさまざまな機能を操作できるようになり、快適性をより緻密に調整することができるようになったそう。
細部に至るきめ細やかなこだわりと、最新世代のテクノロジーが一体化されたTSRは、フライングスパー手作りのキャビンのユーザーエクスペリエンスを決定づけるとしています。直感的な操作が可能なのはもちろん、装飾仕上げとして、洗練された美しさを放つダイヤモンドナーリング加工が施されています。
■14段階に調節可能なバックレスト、シートクッション
ボタンにタッチするだけで、後席の乗員が取り出して利用できるようにリヤセンターコンソールから内蔵マグネットで固定されたリモートデバイスが展開されます。取り出して使えるハンドヘルド型のリモートには4コアプロセッサと容量1GBのRAM(ランダムアクセスメモリー)が搭載されていて、それ自体がパワフルなコンピューター端末となっています。
操作では、1280×720ピクセルの高精細ディスプレイをインターフェイスとして使い、3軸加速度センサーや近接センサーなどの最先端のセンサーが内蔵され、触覚を作り出すハプティック・フィードバックが組み合わされています。さらに、3200mAhのリチウムポリマーバッテリーが搭載されていて、ロングドライブなどの連続使用でも頻繁に再充電する必要のない、十分な電力が確保されています。
「ラグジュアリー4ドアグランドツアラー」を謳う新型フライングスパーだけに、クラスを超えた快適性を誇るシートでは、設定を14段階に調節可能なバックレスト、クッションをはじめ、6段階の設定が可能なシートヒーターとベンチレーションを用意。さらに、5種類のマッサージ機能やアームレストヒーターを1つの画面で操作できるため、後席の各乗員が快適な設定を行えます。
ほかにも、エアコンの設定も可能。ブロワーの強さ(風量)、温度、エアディストリビューション(吹出し口の位置)、 イオン発生器などのエアコンディショナーの機能を、後部座席の両側で独立してすべて制御することができ、車内の空気を清浄化し、乗員の快適性を向上させます。
また、キャビン内の照明は、昼でも夜でも制御できます。TSRはフライングスパーの全面ガラス製のパノラマサンルーフやウィンドウを制御し、好みに応じて自然光を採り入れることが可能。一方、より落ち着いた雰囲気の中でプライバシーを確保したい場合には、パノラマサンシェードとリヤウィンドウブラインドをワンタッチで引き出せます。
オプションのムードライティングを選択すると、リヤシートの乗員が自分好みの環境になるよう照明の色や明るさ調整したり、好みの設定をお気に入りに登録したりすることができます。
さらにオプションでは、2,200Wの出力と18個のスピーカーを装備可能なオプションの「ネイム・フォー・ベントレー・ オーディオシステム(Naim for Bentley audio system)」も用意。パッセンジャーがTSRを使って指先で操作できます。同モデルは、マルチメディア機能も充実していて、現代的で直感的なグラフィックインターフェースを通じてユーザーに多彩な情報を伝えることが可能。従来は、ドライバーしかアクセスできませんでしたが、TSRを使うことでリヤシートの乗員もさまざまな情報を享受できます。
たとえば、完全なナビゲーション用インターフェイスにより、現在の車速、経路情報、外気温度だけでなく乗員が手のひらの上で旅を楽しむこともできるそう。
ユニークなのが、フライングスパーのボンネットを飾るフライングBマスコットをタッチスクリーンリモートを介して格納・展開することが可能なことで、ユーザーは必要に応じて自車のフロントフェイスを変更することができます。
最新のタッチスクリーンリモートを備える新型フライングスパーは、どんなロングドライブでも快適に過ごせそうです。
(塚田勝弘)