●軽量で軽快なガソリンエンジンユニット仕様
新型フィットのガソリンエンジンユニット車に乗りました。試乗したのは快活な印象の内外装を持つフィット『ネス』です。
ネスのボディ寸法は全長3995mm、全幅1695mmで全高1540mmとなります。全高が標準モデルに対して25mm高いのはネスに標準装着されているシャークフィンアンテナの分だと思われます。
フィットのスポーツ(これはモータースポーツという意味合いではなく、人間が行う健康のためのスポーツなどを意図しています)モデルであるネスには、モノトーンのボディカラーに加え、ライムグリーンを合わせた専用のツートンカラーも設定されています。
またホイールは16インチのブラック&切削加工のスポーティーなものが採用されました。
さらにインテリアは基本カラーをブラックに設定していますが、これにグレーまたはライムグリーンのアクセントカラーを加えたものとなっています。インパネのソフトパッド部分とシート部分には撥水性に優れたウォータープルーフ素材が採用され、よりスポーティな印象になりました。
実際に試乗してみますと、出足からの加速の良さに思わずにっこりしてしまいます。いかにもホンダの4気筒ユニットらしい、元気のいいサウンドと共に車速もぐんぐん伸びていきます。
この気持ちいい加速には複数の理由があります。
まずはその車重。1090kgです。これはe:HEV(以下、HV)に対して110kg、つまり大人2人ほど軽いものです。コンパクト車両でこの重量差は効いてきます(とはいえハイブリッドユニットはそうした重量増を補って余りある109psのモーターを採用していますが)。
続いてはエンジンのパワー特性です。搭載されているL13B型1317cc4気筒ガソリンユニットは98ps/6000rpm・12.0kgm/5000rpmというスペックを持っています。
レギュラーガソリンのNAエンジンとしてはなかなかのハイスペックですが、見どころはそのパワーの出方なんです。
エンジン回転数の上昇に対してトルクが非常にフラットな特性です。またパワーに関してはパワー曲線の見本といえるほど高回転にいくにしたがって落ち込むことなく、直線で綺麗に伸びていくような作りなのです。
これによってアクセルを踏み込めばよりパワーが出る、よって、さらに車速が上がる、というシンプルな反応となって現れてきます。
変な言い方ですがエンジンとの駆け引きなしに、踏めば踏んだだけの結果が出るというのは分かりやすく楽しいのです。
サスペンションに関してもウェイトが軽いガソリンエンジンユニット専用のセッティングがされていて、先代モデルまでが持つ軽快フィールが色濃く残っているのも印象的でした。
というわけで新型フィットのガソリンモデルは、ハイブリッドで購入を決めてる人も一度試しておくと面白いといえるほど、キャラクターの違いが出ているものでした。
(写真・動画・文/ウナ丼)