驚異的に短いトランクに感動! インド最多販売セダンは「スイフト」だった【デリーモーターショー2020】

●シェア6割以上。10年以上にわたりNo.1に君臨するセダン

「ところ変われば品変わる」とはよく言ったもので、いろんな地域へ行っていってみると「定番」のクルマにもいろいろあるものです。

というわけでインドへ行って驚いたのは、コンパクトセダンがたくさん走っていること。しかも、縦横バランスが独特だからまるで「チョロQ」のように愛嬌があっていい感じなんですよ、これが。

インドでたくさん走っているコンパクトセダン

どうしてこんなに全長が短いのか? それは、全長4m未満のクルマは税金が優遇されていて、4mを超えると税額がガクンと上がるからなのです。日本の軽自動車と同じ感覚ですね。

トランクが短い「デザイア」はいわばスイフトのセダン版

その全長だったらハッチバックじゃダメなの?と思ったりするわけですが、現地感覚では「セダンのほうがハッチバックより格が上」ってことみたいですね。「ちょっといい暮らし」の象徴らしいです。あと、ハッチバックよりも荷室が広くて実用的なのは確か。それは認めます。

●ひとことでいえば、スイフトのセダン

で、そのクラスにおいてトップセラーのクルマを作っているのが庶民の味方「スズキ」。現地企業との合弁会社「マルチスズキ」の「デザイア」はビックリするくらいたくさんデリーの街を走っています。

スイフトのセダン版「デザイア」

何を隠そう、このデザイアは10年以上にわたりナンバーワン人気のセダン。コンパクトセダン市場では6割以上のシェアがあり、これまで200万台以上を販売したのだとか。なかなかやりますね。

気持ち程度のトランクがコミカルなデザイア

でもこのデザイア、どこかで見たことがあるような……。あっ、顔つきは「スイフト」じゃないですか。つまりスイフトのセダン版なのでした。

顔つきはスイフト

3代目となる現行モデルは2017年5月にデビュー。エンジンは1.2L自然吸気で、トランスミッションは5速ATと5速AMTから選べます。日本と同じ右ハンドルだし、スイフトマニアの人はぜひ日本に個人輸入してみてはいかがでしょう?

(工藤貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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