ルノー・メガーヌに135km/hまで電気だけで走れるプラグインハイブリッド仕様が登場【新車】

■電動車両に強みを見せるルノー・日産・三菱アライアンス。ルノーの最新PHVがメガーヌに設定された

2020 - Nouvelle Renault MEGANE E-TECH Plug-in
エンジン排気量は1.6L、バッテリー総電力量は9.8kWh

ルノー・メガーヌに新しいプラグインハイブリッドシステム「 E-TECH」を搭載した新モデルが登場します。

欧州メーカーの中では、電気自動車の先駆者といえるルノー。さらに、アライアンスの仲間である日産や三菱自動車もEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)で強みをみせているのは、ご存知の通りでしょう。

さて、ルノーがメガーヌに搭載するプラグインハイブリッドシステムは1.6Lエンジンと2つのモーター、そしてクラッチレスのマルチモードギアボックスを組み合わせたものです。すでにクロスオーバーSUVのキャプチャーに採用されている「E-TECH」の特徴は、シフトショックを感じさせないシームレスな走りにあるといいます。

また、ルノーF1の活動によって得たエネルギー回収の知見をフィードバックしているというのもポイントです。その独創的なメカニズムには、同社が150を超える特許の対象となっているというエピソードも見逃せません。

電気モーターやエンジンはアライアンス内で設計されたコンポーネントということですが、ルノーのプラグインハイブリッドシステムにおけるノウハウもアライアンス内で共有されることでしょう。ルノー・日産・三菱アライアンス全体の電動化におけるストロングポイントになりそうなシステムが「E-TECH」です。

2020 - Nouvelle Renault MEGANE E-TECH Plug-in
E-TECHのメーターは未来的な中に、簡易ナビの表示など使いやすいもの

新型メガーヌでプラグインハイブリッドが設定されるのはエステートと呼ばれるステーションワゴン。リヤシートの下に搭載されるバッテリーの総電力量は9.8 kWh(400V)。

このバッテリーを外部充電することで、混合サイクル(WLTP )で50km、都市サイクル(WLTP シティ)で65kmの範囲を電気だけで走ることができるというから、日常使いにおいてはゼロエミッションとなるスペックです。ちなみに、電動モードでの最高速は135km/h、十分なパフォーマンスです。

日常の都市生活においては排気ガスをまったく出さずに過ごし、週末はエンジンに火を入れて高速道路をかっ飛ばすといった二面性が期待できるルノー・メガーヌE-TECH Plug-in。まずはエステートからのローンチですが、遅れてハッチバックボディのプラグインハイブリッドもラインナップに加わるということです。

日本導入について現時点では公表されていませんが、ワンペダルドライブも可能という「E-TECH」ですから、その走りを求めるユーザーは日本にこそ多そうです。

2020 - Nouvelle Renault MEGANE E-TECH Plug-in
クラッチレスのダイレクトトランスミッションを採用する

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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