■電動車両に強みを見せるルノー・日産・三菱アライアンス。ルノーの最新PHVがメガーヌに設定された
ルノー・メガーヌに新しいプラグインハイブリッドシステム「 E-TECH」を搭載した新モデルが登場します。
欧州メーカーの中では、電気自動車の先駆者といえるルノー。さらに、アライアンスの仲間である日産や三菱自動車もEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)で強みをみせているのは、ご存知の通りでしょう。
さて、ルノーがメガーヌに搭載するプラグインハイブリッドシステムは1.6Lエンジンと2つのモーター、そしてクラッチレスのマルチモードギアボックスを組み合わせたものです。すでにクロスオーバーSUVのキャプチャーに採用されている「E-TECH」の特徴は、シフトショックを感じさせないシームレスな走りにあるといいます。
また、ルノーF1の活動によって得たエネルギー回収の知見をフィードバックしているというのもポイントです。その独創的なメカニズムには、同社が150を超える特許の対象となっているというエピソードも見逃せません。
電気モーターやエンジンはアライアンス内で設計されたコンポーネントということですが、ルノーのプラグインハイブリッドシステムにおけるノウハウもアライアンス内で共有されることでしょう。ルノー・日産・三菱アライアンス全体の電動化におけるストロングポイントになりそうなシステムが「E-TECH」です。
新型メガーヌでプラグインハイブリッドが設定されるのはエステートと呼ばれるステーションワゴン。リヤシートの下に搭載されるバッテリーの総電力量は9.8 kWh(400V)。
このバッテリーを外部充電することで、混合サイクル(WLTP )で50km、都市サイクル(WLTP シティ)で65kmの範囲を電気だけで走ることができるというから、日常使いにおいてはゼロエミッションとなるスペックです。ちなみに、電動モードでの最高速は135km/h、十分なパフォーマンスです。
日常の都市生活においては排気ガスをまったく出さずに過ごし、週末はエンジンに火を入れて高速道路をかっ飛ばすといった二面性が期待できるルノー・メガーヌE-TECH Plug-in。まずはエステートからのローンチですが、遅れてハッチバックボディのプラグインハイブリッドもラインナップに加わるということです。
日本導入について現時点では公表されていませんが、ワンペダルドライブも可能という「E-TECH」ですから、その走りを求めるユーザーは日本にこそ多そうです。
(山本晋也)