■山本左近選手と織戸学選手の爆笑トークショー!
大盛況で幕を閉じた「東京オートサロン2020」。
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceや全日本ラリー、ダカールラリーといった様々なモータースポーツをサポートしているK-oneブースでは、山本左近選手と織戸学選手のトークショーが行われ、笑いの絶えない時間となりました。
皆さんご存知の通り、山本選手は2006年ドイツGPでスーパーアグリF1チームから当時日本人最年少F1ドライバーとしてデビュー。昨年は参議院議員通常選挙に出馬し、その活躍の幅には毎回驚かされますよね。
そんな山本選手が、今シーズンは織戸選手をサポートするK-one Racing Teamに加入。11月に行われるWRC(世界ラリー選手権)日本ラウンド参戦に向け、同チームからラリードライバーとしてデビューする事を発表したのです!
スーパーGT参戦時代はライバルチームで戦っていたという山本選手と織戸選手。それぞれ、どのような印象を持っているのでしょうか。
「僕はカートからレースキャリアをスタートしていますが、織戸さんはカートからではなく一般道からステップアップされてきた方なので凄く幅の広いドライバーだなと思っていました。雨でも晴れでも、どんな状況でも的確なドライビングをされるので常に速いんですよね」(山本選手)
MCの黒岩唯一さんから「織戸君は不良からスタートだもんね」と言われちゃった織戸選手は、山本選手の印象を以下のように語りました。
「ホント、僕と一緒にいて良いのかなって思いますよ。同じ写真に写って悪影響を与えないか心配で(笑)。生まれ変わるなら彼みたいになりたいですよね。爽やかすぎて羨ましいです。夜は22:30に寝て朝は5:30に起きるんじゃないか、って勝手に思ってます。まぁ、僕は5:30に寝るんですけどね(笑)」(織戸選手)
■ラリーならではの難しさとは?
これまでフォーミュラカーにGTマシン、さらには電気自動車のF1、フォーミュラEなど様々なカテゴリーに挑戦してきた山本選手ですが、ラリーは経験ゼロ。先日、初めてラリーカーに乗り練習走行をしたそうです!
「初めてダート路面(未舗路)で走行したのですが、もう全然走れなかったです。止まらない、曲がらない、アクセル踏んだら滑るという、自分の知っているクルマの動きをしてくれないんですよ。だからどうやってコントロールしたら良いのか分からなくて……。時速40kmでも『飛んでいっちゃうんじゃないかな』というくらい怖かったですね」(山本選手)
ではなぜ、ラリーに挑戦しようと思ったのでしょうか。その理由を熱く語ってくれました。
「世界選手権を地元、愛知県でできる。こんなに嬉しいことはないですし、選挙に出た時にモータースポーツをもっと広めたい、走る楽しさを知ってもらいたい、自動車ユーザーの皆さんがより乗りやすい環境を作っていきたい、そういう思いで活動してきました。ラリーはナンバー付き車両でレースをするわけじゃないですか。しかも一般道を利用するので、まさに皆さんと同じ目線でレースができる。今シーズン、ラリーに挑戦することで今後の自分の活動に役立つのではないかと考えました」(山本選手)
織戸選手は全日本ラリーへの参戦経験もある、ラリー経験者。山本選手から「ラリーならではの難しさはありますか?」という質問に以下のように答えました。
「最初ペースノートなんていらないだろうって思ってたの。だけど、やっぱり凄く大切で。ペースノートの作り方とか、コ・ドライバーとのリズムの合わせ方とか難しいんだけど、路面の変化が一番難しいかな。前日にレッキ(試走)をするんだけど、本番になると『あれ?昨日の路面と全然違うぞ』ということが多いんだよね」(織戸選手)
「あと10cmずれたら落ちていた」なんていう、ゾッとするような経験もあったという織戸選手は、レッキと本番走行の違いについてもアドバイスしました。
「本番の時は全開に走るけど、レッキの時はスピードを落として走る。そこの感覚の読みが、経験を積まないと難しいかもしれないね」(織戸選手)
最後に、集まったファンにメッセージが送られました。
「WRC日本ラウンド挑戦という目標は高く掲げますが、ラリーに関していえば素人です。K-one Racingの皆さんは非常にノウハウがありますから、プロフェッショナルな人たちと仕事をして一歩一歩進んでいきたいです。僕のこの挑戦は、赤ちゃんのヨチヨチ歩きのような所から始まったと思っています。皆さんには、『山本左近はどう成長していくのか』という成長過程をぜひ楽しんでもらえたら嬉しいです!」(山本選手)
「それでは織戸選手、山本選手のメッセージを踏まえてまとめの一言をどうぞ!」とハードルを上げる黒岩さん。織戸選手のまとめの一言を楽しみにしていましたが、「僕には無理だよ~(笑)」の一言で無事トークショーは終了したのでした(笑)。
まるでオセロのようにキャラクターが全く異なる2人(どちらが黒でどちらが白かは、皆さんの想像にお任せします笑)。でもこの2人だからこそ生み出してくれる、新たな伝説が誕生するのではないかと期待せずにはいられないトークショーとなりました。
WRC日本ラウンドの会場で、また2人のトークショーが見れますように!
(yuri)